桜
さくら
春に咲く桜の花。俳句では花だけでも桜を指すことがあります。
景色と、描写のヒント
描ける景色
枝の花と、その下を通る人を一緒に見る。満開の全景と一枚の花びらでは、視線の距離が変わります。
書き始める問い
見上げた花ですか、足もとに落ちた花ですか。視線の高さを決めてみましょう。
違いを確かめる
桜と梅
梅は早春の枝と香り、桜は花のまとまりや散る姿に焦点を合わせやすい語です。色だけで選ばず、見た花の種類を確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
季語 WORDS FOR A SEASON.
読み、季節、音数、そして景色から。気になる語を二つ、三つと並べ、違いを確かめて選べます。
言葉の索引
語の中の「景色と、描写のヒント」をひらくと、
観察の問いと似た語との違いが読めます。
この集は100語の収録です。言葉を短くするか、音数・景色の条件を広げてみてください。
さくら
春に咲く桜の花。俳句では花だけでも桜を指すことがあります。
枝の花と、その下を通る人を一緒に見る。満開の全景と一枚の花びらでは、視線の距離が変わります。
見上げた花ですか、足もとに落ちた花ですか。視線の高さを決めてみましょう。
梅は早春の枝と香り、桜は花のまとまりや散る姿に焦点を合わせやすい語です。色だけで選ばず、見た花の種類を確かめます。
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はなびえ
桜の咲くころに戻ってくる冷え込み。
花見の華やかさと、袖を引き寄せる仕草が同居する場面。花の色より体の反応に寄ると、冷たさが具体的になります。
花を見ている間、手や肩はどう動きましたか。
花冷えは花のころに戻る冷たさ、春めくは春らしくなり始める変化。袖を引く場面か、上着を脱ぐ場面かで視線が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
はるさめ
春に降る、細かく穏やかな雨。
傘の縁に小さな滴が並ぶ。強い雨音ではなく、布や土が少しずつ湿る変化を描くと静かな雨になります。
濡れたことで、色や匂いの変わったものは何ですか。
春雨は細く穏やかな降り方に寄る語。春の雨は降り方を限定しない言い方です。強い雨音を中心にするなら、春の雨の方が場面を狭めません。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
はるのあめ
春という季節の雨を広く表す言葉。
駅前の傘、雨樋の音、濡れた靴。細い雨に限定せず、目の前の降り方を具体的に添えられます。
雨を説明するより、雨に触れた物を一つ置けますか。
春雨は細く穏やかな降り方に寄る語。春の雨は降り方を限定しない言い方です。強い雨音を中心にするなら、春の雨の方が場面を狭めません。
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かぜひかる
春の明るい日差しの中で、風まで輝くように感じられること。
風そのものは見えません。光を返す葉や、ひるがえる白いシャツから風の通り道を描きます。
風が動かしたものは、どんな光を返しましたか。
風光るは風に動かされる光、山笑ふは春の山の明るさ。白いシャツの一瞬を描くか、山肌の広がりを描くかという距離の違いです。
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かすみ
春、遠景が淡くぼやけて見えること。
近くの手すりは鮮明で、向こう岸は薄い。近景と遠景の輪郭の差を置くと、霞の奥行きが生まれます。
どこまで見えて、どこから輪郭が消えましたか。
霞は主に昼の遠景、朧月は夜の月のかすみを捉えます。輪郭をぼかしたい対象が山や岸なのか、月なのかを確かめます。
霧は秋、霞は春の分類を採用します。霧は見通しを遮る水滴、霞は遠景の淡いぼやけを捉える語。単に曇った景色の置き換えにはしません。
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おぼろづき
春の夜、ほのかにかすんで見える月。
月の輪郭が曖昧な夜。建物の窓や帰り道の灯りと並べると、淡い月明かりの強さを比べられます。
月の縁は見えましたか。それとも光だけが広がっていましたか。
霞は主に昼の遠景、朧月は夜の月のかすみを捉えます。輪郭をぼかしたい対象が山や岸なのか、月なのかを確かめます。
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うめ
早春に花を開く梅。ここでは花として扱います。
葉のまだない枝に花が点在する。近づく前の枝の形と、近づいて気づく香りを分けて見ると描写が増えます。
色、香り、枝ぶりのうち、最初に気づいたのはどれでしたか。
梅は早春の枝と香り、桜は花のまとまりや散る姿に焦点を合わせやすい語です。色だけで選ばず、見た花の種類を確かめます。
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うぐいす
春を告げる鳥として詠まれる鶯。
姿が見えないまま声だけ届く庭。見えない鳥を無理に描かず、声を聞いて止まった手を置くこともできます。
声を聞いたとき、していた動作は何でしたか。
鶯は姿より声から、燕は軒を横切る飛び方から描きやすい語。鳥の種類だけでなく、聞こえたものと見えたものを分けて選びます。
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つばめ
春に渡ってくる燕。
軒先を低く横切る飛び方と、巣に戻る往復。飛ぶ線と人の立っている場所を一緒に描くと速さが伝わります。
燕は何の上を、どちらへ横切りましたか。
鶯は姿より声から、燕は軒を横切る飛び方から描きやすい語。鳥の種類だけでなく、聞こえたものと見えたものを分けて選びます。
赤蜻蛉は秋の止まる姿や短い飛行、燕は春の軒先の速い往復。小さな停留点を見るか、空間を横切る線を見るかで景色が変わります。
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たんぽぽ
春の地面近くに黄色い花を開く蒲公英。
舗装の切れ目や土手の足もとに花がある。小さな花と大きな靴のように、寸法の違う物を並べてみます。
花のすぐそばには、どんな人工物や足跡がありましたか。
蒲公英は足もとの一輪、菜の花は黄色の広がりにも焦点が合います。ただし群生・一輪はどちらにもあるため、実際に見た大きさを優先します。
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なのはな
春に咲く、黄色い菜の花。
遠くからは一面の黄色、近くでは茎や花房が見える。同じ場所でも距離で景色の粒度が変わります。
黄色の中に、一つだけ別の色を見つけられますか。
蒲公英は足もとの一輪、菜の花は黄色の広がりにも焦点が合います。ただし群生・一輪はどちらにもあるため、実際に見た大きさを優先します。
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やまわらう
芽吹きや花で、春の山が明るく見えることを人にたとえた語。
一つの木ではなく、山肌の色がまだらにほどける景色。常緑の濃い部分との違いを手がかりにします。
山のどの斜面が、先に明るくなっていましたか。
風光るは風に動かされる光、山笑ふは春の山の明るさ。白いシャツの一瞬を描くか、山肌の広がりを描くかという距離の違いです。
枯野は冬の野の枯れた草、山笑ふは春の山の芽吹き。場所の広がりに加え、残った茎とほどける色の違いを観察します。
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はるのうみ
春の季節の海。
岸の泡、沖の船、水平線。穏やかさを決めつけず、その日に見えた波の間隔や水面の明るさを拾います。
いちばん近い波と、遠い船はどう動いていましたか。
春の海は場所と広がり、水温むは水の温度の変化。海を眺めた景色と、水に触れた感覚は描く材料が異なります。
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みずぬるむ
春、水の冷たさが和らいで感じられること。
手を入れた流しや池の水。温度は色では見えないので、触れる前後の動作を手がかりにできます。
冷たさが和らいだとわかった、体の動きは何でしたか。
春の海は場所と広がり、水温むは水の温度の変化。海を眺めた景色と、水に触れた感覚は描く材料が異なります。
水澄むは秋の水の見え方、水温むは春の水の温度。底が見えたのか、冷たさが和らいだのか、観察した感覚を分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
はるめく
景色や暮らしに春らしさが感じられ始めること。
上着を持つ手、夕方まで明るい窓。春という結論より、昨日と違った一つの変化を先に見ます。
同じ場所で、昨日より変わったものは何ですか。
花冷えは花のころに戻る冷たさ、春めくは春らしくなり始める変化。袖を引く場面か、上着を脱ぐ場面かで視線が変わります。
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ひなまつり
三月三日の、雛人形などを飾る行事。
人形の並び方、箱の紙、飾る手。晴れやかさだけでなく、毎年同じ場所に置く動作にも時間が見えます。
今年の飾りに、去年から変わったものはありましたか。
雛祭は飾りや毎年繰り返す手順、入学は新しい場所に入る動作。春の行事でも、繰り返す時間と初めての時間を描き分けられます。
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にゅうがく
学校に新しく入ること。春の生活の季語として扱います。
大きめの鞄、まだ慣れない校門、名を呼ぶ声。緊張と断定せず、歩幅や返事の大きさを描きます。
初めての場所で、いつもと違った動作は何でしたか。
雛祭は飾りや毎年繰り返す手順、入学は新しい場所に入る動作。春の行事でも、繰り返す時間と初めての時間を描き分けられます。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
はるのよ
春の夜の時間。
帰り道の空気、少し開いた窓、消し忘れた灯り。何時の夜かを物の様子で示すと場面が定まります。
外の空気と部屋の空気は、どう違いましたか。
春の夜は一日の時間、春惜しむは季節が過ぎることへの気持ち。夜の室内を描くのか、名残を惜しむ行動を描くのかを選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
はるおしむ
過ぎてゆく春を、名残惜しく思うこと。
散り残る花を見直す、帰り道を遠回りする。惜しいという気持ちを、余分にした一つの行動に置き換えます。
終わる前に、もう一度見に行ったものは何ですか。
春の夜は一日の時間、春惜しむは季節が過ぎることへの気持ち。夜の室内を描くのか、名残を惜しむ行動を描くのかを選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 1–6ページ · 分類・音数の前提
さみだれ
旧暦五月ごろに続く長雨。今の五月の雨すべてを指す語ではありません。
乾かない洗濯物、長く濡れた石段。雨の一瞬より、晴れ間のない時間の積み重なりに目を向けます。
雨が続いたことで、暮らしの何が変わりましたか。
五月雨は続く雨そのもの、梅雨は雨の多い時季。雨樋の音を追うか、乾かない紙や洗濯物まで含めるかで範囲が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ゆうだち
夏の午後から夕方にかけて、急に強く降る雨。
店の軒に駆け込む数歩、跳ねる水、通り過ぎた後の光。降る前後で一つの物を見比べます。
雨の前と後で、道の色や人の位置はどう変わりましたか。
夕立は急な雨とその変化、虹は空の色の帯。同じ出来事の前後でも、軒に駆け込む動きと見上げる動きでは焦点が違います。
時雨は晩秋から初冬の降る・やむの変化、夕立は夏の急な強雨。短い雨というだけで交換せず、季節と降り方を確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
かぜかおる
夏の若葉のころ、爽やかに感じられる風。
木立を抜けた風が窓から入る。匂いだけに限定せず、肌の感触や葉の揺れを一つ確かめます。
風の来た方には、何がありましたか。
風薫るは若葉のころの爽やかな風、青嵐は青葉を大きく揺らす強い風。心地よさを描くか、葉の裏が一斉に返る力を描くかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あおあらし
青葉の時季に吹く強い風。
葉の裏が一斉に見え、枝が大きく揺れる。爽やかな風より、木全体を動かす力に焦点が合います。
細い枝と太い枝は、同じように揺れていましたか。
風薫るは若葉のころの爽やかな風、青嵐は青葉を大きく揺らす強い風。心地よさを描くか、葉の裏が一斉に返る力を描くかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
つゆ
初夏から夏にかけての、雨や曇りが続きやすい時季。
窓の湿り、玄関の傘、紙の手触り。天気だけでなく、家の中に残る湿気も場面になります。
屋内で梅雨を感じた物は、何でしたか。
五月雨は続く雨そのもの、梅雨は雨の多い時季。雨樋の音を追うか、乾かない紙や洗濯物まで含めるかで範囲が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
にじ
空に弧を描く色の帯。季語としては夏に分類します。
雲と建物の間に、弧の一部だけ見える。七色を列挙するより、誰がどこで気づいたかを描けます。
最初に見えたのは、虹のどの部分でしたか。
夕立は急な雨とその変化、虹は空の色の帯。同じ出来事の前後でも、軒に駆け込む動きと見上げる動きでは焦点が違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
くものみね
夏空に高く盛り上がる、峰のような雲。
建物の上に、白い雲の縁が積み重なる。動かない屋根を添えると、雲の高さが測れます。
雲の高さを比べられる、近くの物は何ですか。
雲の峰は昼の空の高さ、短夜は夜の短さ。どちらも夏ですが、同時に並べる前に、句の中心を一日のどこに置くか考えます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
みじかよ
夏の、日没から夜明けまでの短い夜。
まだ眠り足りないまま、窓が白む。時計を説明する代わりに、明るくなった部屋の一部分を見ます。
夜明けの光は、部屋のどこへ先に届きましたか。
雲の峰は昼の空の高さ、短夜は夜の短さ。どちらも夏ですが、同時に並べる前に、句の中心を一日のどこに置くか考えます。
夜長は秋の長い夜、短夜は夏の短い夜。時計の時間を説明するより、まだ続けた作業か、早く白んだ窓かを描けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
たき
高い場所から落ちる水。季語としては夏に分類します。
音が先に聞こえ、近づくと飛沫が肌に触れる。落差だけでなく、到着までの感覚の順番を描けます。
姿、音、飛沫のうち、最初に届いたのはどれでしたか。
滝は落ちる水の力や音、清水は湧き出る水の澄み方。水の移動を大きく描くか、器や指の近くで描くかという違いがあります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
しみず
地中や岩間から湧き出る澄んだ水。
水を受ける器と、触れた指。透明という形容より、水の下に見える小石を選ぶと具体的になります。
水を透かして、底に何が見えましたか。
滝は落ちる水の力や音、清水は湧き出る水の澄み方。水の移動を大きく描くか、器や指の近くで描くかという違いがあります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ほたる
夏の夜に光を放つ蛍。
光のある位置と消えた位置がずれる。数だけでなく、暗がりの広さと点滅の間隔を見ます。
光が消えている間、どこを見て待っていましたか。
蛍は夜の点滅、蝉は夏の声。見えたり消えたりする光と、姿がなくても続く音では、待つ時間の描き方が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
せみ
夏に声を響かせる蝉。
声は頭上にあるのに姿は探しにくい。壁や窓を挟んだ音の遠近を比べても描写になります。
窓を閉めた前後で、聞こえ方は変わりましたか。
蛍は夜の点滅、蝉は夏の声。見えたり消えたりする光と、姿がなくても続く音では、待つ時間の描き方が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
きんぎょ
観賞用の金魚。季語としては夏に扱います。
水面の輪と、ガラスを通した赤い体。容器の外の指を置くと、泳ぐ向きが小さな場面になります。
金魚が向きを変えたとき、水面に何が残りましたか。
金魚は容器の中の小さな動き、昼寝は人の眠る時間。静かな室内でも、動くものを中心にするか、眠る人を中心にするかで景色が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あじさい
雨の多いころ、まとまった花房を見せる紫陽花。
一房の中の色の違い、葉に残る水。青や紫とまとめず、近づいて一枚だけ見てみます。
同じ花房の中で、いちばん明るい場所はどこですか。
紫陽花は小さな花が集まる房と雨の水滴、向日葵は大きな花と茎の高さ。花の構造や見上げる角度を材料に選べます。
朝顔は朝の開閉と一輪の形、紫陽花は房の色や重なり。朝顔は秋、紫陽花は夏の分類を採用し、実際の開花日とは分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひまわり
夏に大きな黄色い花を開く向日葵。
花の高さと、見る人の目の高さ。明るさばかりでなく、背面の緑や太い茎も描写になります。
花の正面と背面では、何が違いましたか。
紫陽花は小さな花が集まる房と雨の水滴、向日葵は大きな花と茎の高さ。花の構造や見上げる角度を材料に選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あおば
夏の、茂って青々とした木の葉。
重なった葉がつくる濃い影。新しい一枚より、木陰全体の厚みを見たいときに選べます。
葉の下に入ると、明るさや温度はどう変わりましたか。
青葉は葉の重なりが作る木陰、日傘は人と動く小さな影。涼しい場所へ入るか、影を持って歩くかという違いです。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ふうりん
風を受けて音を立てる、夏の軒先の風鈴。
鳴った音と、次の音までの静けさ。短冊が動いていても鳴らない瞬間に注目すると観察が細かくなります。
音が止んだ後、短冊は動いていましたか。
風鈴は音で気づく風、打水は濡れた面でわかる涼の工夫。涼しさを直接いう代わりに、聞こえた音か道の変化を選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
うちみず
涼を求め、庭や道に水をまくこと。
乾いた舗装に水の色が広がる。涼しいと書く前に、境目や蒸発の早さを見てみます。
まいた水は、どの場所から先に乾きましたか。
風鈴は音で気づく風、打水は濡れた面でわかる涼の工夫。涼しさを直接いう代わりに、聞こえた音か道の変化を選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひがさ
強い日差しを避けるために差す傘。
歩く人について動く小さな影。傘の色と、その下で光の届かない顔を並べて描けます。
傘の影は、顔と足もとのどちらまで届いていましたか。
青葉は葉の重なりが作る木陰、日傘は人と動く小さな影。涼しい場所へ入るか、影を持って歩くかという違いです。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひるね
昼間のひと眠り。季語としては夏に扱います。
目覚める前後で同じ音を聞く。扇風機や遠い声を添えると、眠っていた場所が見えます。
起きたとき、最初に聞こえた音は何でしたか。
金魚は容器の中の小さな動き、昼寝は人の眠る時間。静かな室内でも、動くものを中心にするか、眠る人を中心にするかで景色が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
つき
季節を添えずに詠む月は、俳句では秋の季語として扱うのが一般的です。
空の月と、地上にできた影。丸さを説明する以外に、月明かりで見えた物を選ぶ方法もあります。
月の光だけで、形がわかった物は何でしたか。
月は一つの明るい天体、天の川は小さな星が帯を作る景色。地面まで届く光を描くのか、暗い場所から空を見上げるのかで選べます。
冬の月は冬、季節を添えない月は秋に分類します。寒い夜を描きたい場合、冬の月とすると季節の読みを明示できます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
きり
細かな水滴が空中に漂い、見通しを遮ること。季語としては秋に分類します。
橋の途中から先が見えない。ぼんやりした景色より、見える距離の限界を一つ示します。
霧の向こうから、姿より先に届いたものはありましたか。
霧は秋、霞は春の分類を採用します。霧は見通しを遮る水滴、霞は遠景の淡いぼやけを捉える語。単に曇った景色の置き換えにはしません。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
もみじ
秋、葉が赤や黄に色づくこと。また色づいた葉。
同じ枝の緑と赤、日向と日陰の色。山全体か一枚か、見る大きさを決めると焦点が定まります。
色が変わりかけの一枚を、見つけられますか。
紅葉は色づく葉、落葉は散った葉や散る動き。ここでは紅葉は秋、落葉は冬です。枝を見るのか、道に集まった葉を見るのかを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
あきかぜ
秋に吹く風。
開いた窓から入る風と、机の紙。寂しさと決めつけず、肌に感じた温度や物の動きから始めます。
風を受けて、体はどんな小さな動作をしましたか。
秋風は吹く風、爽やかは澄んだ空気や涼しさを含む感覚。紙が動く具体的な風と、遠くまで見える空気を描き分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
いわしぐも
小さな雲が群れのように空に広がること。
細かい雲の模様と、電線の直線。形の違うものを置くと、空の広がりが見えます。
雲の模様は、空のどこまで続いていましたか。
鰯雲は空の細かな雲の形、初空は新年に見上げるという時間の意味。雲の種類と、見る日を分けて考える比較です。
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あまのがわ
夜空に帯のように見える星の集まり。季語としては秋に扱います。
灯りの少ない場所へ移って見上げる。星の帯だけでなく、見るために消した明かりも場面になります。
星を見るために、どんな灯りから離れましたか。
月は一つの明るい天体、天の川は小さな星が帯を作る景色。地面まで届く光を描くのか、暗い場所から空を見上げるのかで選べます。
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つゆ
冷えた草木などに生じる小さな水滴。季語としては秋に扱います。
葉先の一滴が光を返す。手や靴で触れたときに粒が崩れる、その直前と直後を見ます。
露は、どの向きから見ると光っていましたか。
露は水の粒、霜は氷の結晶。秋と冬の分類だけでなく、触れる前の形や、日が当たった後の消え方にも違いがあります。
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よなが
秋の、長く感じられる夜。
本を閉じてもまだ夜が続く。暗さより、夜の中で余った時間や続けた作業を描けます。
普段なら終えている時刻に、何をしていましたか。
夜長は秋の長い夜、短夜は夏の短い夜。時計の時間を説明するより、まだ続けた作業か、早く白んだ窓かを描けます。
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さわやか
澄んだ空気やほどよい涼しさを表す、秋の季語。
窓を開けたときの風、遠くまで見える空。気分だけでなく、そう感じた物理的な手がかりを添えます。
空気が澄んでいると、何を見てわかりましたか。
秋風は吹く風、爽やかは澄んだ空気や涼しさを含む感覚。紙が動く具体的な風と、遠くまで見える空気を描き分けます。
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ざんしょ
立秋を過ぎても残っている暑さ。
暦は秋でも、背中に汗がある。暑さと秋の気配を一つの場面で比べると時季のずれが伝わります。
暑さが残る中で、秋を感じた小さな変化は何ですか。
残暑は秋に残る夏の暑さ、小春は冬の初めの穏やかな暖かさ。同じ暖かい日でも、季節の位置と肌の感覚が異なります。
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あきのくれ
ここでは、秋の日の夕暮れとして扱います。文脈により秋の終わりを指す読みもあります。
帰り道で急に窓が明るく見える。日没を説明するより、昼には目立たなかった灯りを置きます。
日が落ちて、急に目に入ったものは何ですか。
秋の暮はここでは秋の夕方、年の暮は一年の終わり。暮という同じ字でも、一日の時間と年の時季を分けて選びます。
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みずすむ
秋、水が澄んで感じられること。
川底の石や沈んだ葉が見える。きれいという評価より、どこまで透けて見えるかを描きます。
水の下で、形や色までわかったものは何でしたか。
水澄むは秋の水の見え方、水温むは春の水の温度。底が見えたのか、冷たさが和らいだのか、観察した感覚を分けます。
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むし
俳句で季節を添えずにいう虫は、主に秋の鳴く虫を指します。
姿の見えない草むらから声が届く。一匹の声か重なった声か、音の層を分けて聞きます。
足を止めると、遠くにもう一つの声が聞こえますか。
虫は秋の鳴く虫を広く捉え、鈴虫は種類を絞る語。種類が確かでなければ虫とし、聞こえた音の具体性を別の言葉で補えます。
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すずむし
鈴のような響きで鳴く、秋の虫。
一つの音が澄んで続き、また途切れる。虫全般より、耳に入った声の輪郭に寄って描けます。
一度鳴き終えてから、次に鳴くまで何が聞こえましたか。
虫は秋の鳴く虫を広く捉え、鈴虫は種類を絞る語。種類が確かでなければ虫とし、聞こえた音の具体性を別の言葉で補えます。
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あかとんぼ
秋に見られる、赤い体の蜻蛉。
竿の先や指ほどの場所に止まる小さな体。止まった場所を一つ選ぶと、赤の小ささが伝わります。
止まっている物と蜻蛉では、どちらが揺れていましたか。
赤蜻蛉は秋の止まる姿や短い飛行、燕は春の軒先の速い往復。小さな停留点を見るか、空間を横切る線を見るかで景色が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
かき
秋に実る柿。
枝に残る実、台所に置いた実。木にあるときと手に持ったときで、重さの感じ方が変わります。
形、重み、切った面のどれから描きたいですか。
柿はなめらかな実や切った面、栗はいが・殻・実の層が材料になる語。食べる前の手の作業にもそれぞれ違いがあります。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
くり
秋に実る栗。
いがの鋭さと、殻のつや、むいた実の色。外側から内側へ見ていくと、質感を段階で書けます。
最初に触れたのは、いが、殻、実のどれでしたか。
柿はなめらかな実や切った面、栗はいが・殻・実の層が材料になる語。食べる前の手の作業にもそれぞれ違いがあります。
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あさがお
朝に花を開く朝顔。季語としては秋に分類します。
朝の花と、昼にしぼんだ花を見比べる。夏に咲くこともあるため、実際の観察日と歳時記の分類は分けます。
花を見た時刻で、形はどう違いましたか。
朝顔は朝の開閉と一輪の形、紫陽花は房の色や重なり。朝顔は秋、紫陽花は夏の分類を採用し、実際の開花日とは分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
たなばた
星をめぐる伝承や短冊に願いを書く行事。歳時記では秋に扱います。
笹の葉と紙の短冊が違う揺れ方をする。日付の説明より、文字や結び目の一部分を見ます。
短冊のどの文字が、風で見えたり隠れたりしましたか。
七夕は笹や願いの紙、花火は一瞬の光と遅れる音。どちらもここでは秋。行事名の雰囲気だけで選ばず、手元か空かを決めます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
はなび
火薬の光や音を楽しむ花火。ここでは歳時記の秋の分類を採用します。
光を見た後に音が届く。人の顔を照らした一瞬や、消えた後の煙も描写になります。
光が消えた後、まだ残っていたものは何でしたか。
七夕は笹や願いの紙、花火は一瞬の光と遅れる音。どちらもここでは秋。行事名の雰囲気だけで選ばず、手元か空かを決めます。
季節の参照:季語一覧 PDF 14–19ページ · 分類・音数の前提
しぐれ
晩秋から冬の初めに、さっと降ってはやむ雨。ここでは冬に分類します。
濡れた石と、もう明るくなった空。雨の強さより、降る・やむの移り変わりに焦点を合わせます。
雨がやんだ後も、音が残っていた場所はどこでしたか。
時雨は晩秋から初冬の降る・やむの変化、夕立は夏の急な強雨。短い雨というだけで交換せず、季節と降り方を確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
こはる
冬の初めの、春のように穏やかで暖かな日和。
日の当たる椅子と冷たい廊下。季節全体が暖かいのでなく、その日その場所の暖かさを捉えます。
日向から日陰へ移ると、何が変わりましたか。
残暑は秋に残る夏の暑さ、小春は冬の初めの穏やかな暖かさ。同じ暖かい日でも、季節の位置と肌の感覚が異なります。
冬晴は晴れた天気、小春は冬の初めの穏やかな暖かさ。空が晴れていても冷たい日はあり、明るさと気温を同じに扱いません。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
ゆき
冬に空から降る雪。また、降り積もった雪。
降っている粒か、積もった面か。音を吸う道と、踏んだときの音を並べると静けさにも差が出ます。
手をつける前の雪と、歩いた後の雪はどう違いますか。
雪は降る粒や積もる面、氷柱は滴る水が凍った垂直の形。空や道を広く見るか、軒先の一点を見るかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
おちば
木から散った葉、また葉が散ること。季語としては冬に分類します。
色よりも、集まった場所や踏んだ音。一本の木から離れた葉が、風で別の場所へ寄っていきます。
葉は、道のどんな凹みや角に集まっていましたか。
紅葉は色づく葉、落葉は散った葉や散る動き。ここでは紅葉は秋、落葉は冬です。枝を見るのか、道に集まった葉を見るのかを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
こがらし
秋の終わりから冬の初め、木の葉を落とすように吹く冷たい強風。
枝や紙を大きく動かす風。肌の寒さに加え、物が飛ぶ向きや人の姿勢を見ると力が伝わります。
風に向かって歩く人は、どこをかばっていましたか。
木枯は葉を落とすような冬の初めの強風、北風は風の来る方角が中心。同じ風でも、飛ぶ葉と扉を押す向きでは手がかりが違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
きたかぜ
北から吹く風。冬の季語として扱います。
扉を押し返す風、向きのそろった旗。風の強さより、来る方角を確かめたい場面にも使えます。
風を避けるため、どちら側へ移動しましたか。
木枯は葉を落とすような冬の初めの強風、北風は風の来る方角が中心。同じ風でも、飛ぶ葉と扉を押す向きでは手がかりが違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
しも
冷えた地面や物の表面に付く、氷の結晶。
車の窓、畑の葉、白い縁。水滴と違い、触れる前に細かな形や白さが見えます。
日向になった部分から、どんな順番で消えましたか。
露は水の粒、霜は氷の結晶。秋と冬の分類だけでなく、触れる前の形や、日が当たった後の消え方にも違いがあります。
霜柱は土の下から立つ氷、霜は物の表面に付く結晶。白い地面という見た目だけでなく、横から見た高さを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
しもばしら
地中の水が凍って、地面を押し上げた柱状の氷。
土の下から立ち上がる細い氷。白い面ではなく、土を持ち上げる形と踏んだ音を見ます。
踏まずに横から見ると、土はどれくらい浮いていましたか。
霜柱は土の下から立つ氷、霜は物の表面に付く結晶。白い地面という見た目だけでなく、横から見た高さを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
つらら
滴る水が凍り、細長く垂れ下がった氷。
軒から伸びる先端と、その下の滴。長さだけでなく、一本ずつ違う太さを比べられます。
いちばん長い氷柱の先には、滴がありましたか。
雪は降る粒や積もる面、氷柱は滴る水が凍った垂直の形。空や道を広く見るか、軒先の一点を見るかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
ふゆのつき
冬の夜空の月。秋の季語の月と区別するため、冬を添えた語。
澄んだ空の月と、白い息。月自体の形より、月を見ている体の寒さを一緒に置けます。
月を見る間、息はどちらへ流れていましたか。
冬の月は冬、季節を添えない月は秋に分類します。寒い夜を描きたい場合、冬の月とすると季節の読みを明示できます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
ふゆばれ
冬の、晴れた天気。
空は明るいのに、手すりは冷たい。明るさと暖かさを同じものにせず、両方を確かめて描きます。
光を受けていても、冷たかった物は何ですか。
冬晴は晴れた天気、小春は冬の初めの穏やかな暖かさ。空が晴れていても冷たい日はあり、明るさと気温を同じに扱いません。
季節の参照:日本伝統俳句協会「冬日和」 · 分類・音数の前提
かれの
草が枯れた冬の野原。
背の低い草、残る茎、遠くまで通る視線。空っぽとまとめず、まだ残っているものを拾います。
夏には見えなかった遠景が、見えていましたか。
枯野は冬の野の枯れた草、山笑ふは春の山の芽吹き。場所の広がりに加え、残った茎とほどける色の違いを観察します。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
いきしろし
寒い空気の中で、吐く息が白く見えること。
会話の一言ごとに白い息が出て消える。言葉の意味を説明せず、息の長さや向きで場面を描けます。
黙っているときと話すときで、白い息はどう違いますか。
息白しは寒さで見える体の反応、手袋は寒さに備える道具。会話の一瞬か、鍵のために片手を外す動作かで場面が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
たきび
屋外で薪や落葉などを燃やす火。季語としては冬に扱います。
顔の片側だけ暖かい、背中は冷たい。火の色に加え、火を囲む人の位置も観察できます。
火に近い手と離れた手では、動きが違いましたか。
焚火は外の火と周囲の寒さ、炬燵は室内の足もとの暖かさ。暖かいという共通点より、暖かさが体のどこに届くかを描き分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
こたつ
足もとを温める、布団を掛けた暖房具。
天板の上と布団の下に別々の生活がある。取りに行きたい物が遠い、その距離も場面になります。
立ち上がる前に、何へ手を伸ばしましたか。
焚火は外の火と周囲の寒さ、炬燵は室内の足もとの暖かさ。暖かいという共通点より、暖かさが体のどこに届くかを描き分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
てぶくろ
寒さから手を守るために着けるもの。
片方を外して鍵を探す。着けたままではしにくい動作に、冬の生活の具体性があります。
手袋を外したのは、どんな小さな用事のためでしたか。
息白しは寒さで見える体の反応、手袋は寒さに備える道具。会話の一瞬か、鍵のために片手を外す動作かで場面が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
ゆずゆ
冬至などに、柚子を浮かべて入る湯。
湯の上をゆっくり回る実、触れた皮の香り。行事の説明より、その一回の湯の様子を描きます。
柚子は、湯のどこに集まっていましたか。
柚子湯は冬の湯に浮く実、雑煮は新年の椀にある餅。湯気を描く場合も、入浴か食事かで手の動きや匂いが変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
さざんか
冬に花を咲かせる山茶花。
垣根の花と、地面に散った花びら。枝の全景より、花の下にたまる色を見てみます。
咲いている花と散った花びらでは、どちらが明るく見えますか。
山茶花は垣根の木の花や散る花びら、水仙は地面近くの細い葉と香り。花の位置、素材、近づく距離を比べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
すいせん
冬に香りのある花を開く水仙。
細い葉の間に白い花が向きを変えて咲く。色と香りに加え、花の顔の向きにも違いがあります。
花は、窓や道のどちら側を向いていましたか。
山茶花は垣根の木の花や散る花びら、水仙は地面近くの細い葉と香り。花の位置、素材、近づく距離を比べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
としのくれ
一年が終わろうとするころ。
買い物の袋、片付ける机、減る暦。慌ただしいという説明より、いつもと違う一つの用事を置きます。
年の終わりだからした、具体的な動作は何ですか。
秋の暮はここでは秋の夕方、年の暮は一年の終わり。暮という同じ字でも、一日の時間と年の時季を分けて選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 20–25ページ · 分類・音数の前提
はつひ
元日の太陽。また、その日の初めの日の光。
山や建物の縁から光が出る。空全体より、光が最初に触れた手すりや顔を選ぶこともできます。
最初の日の光は、身近な何を照らしましたか。
初日は元日の太陽や光、初空は新年に見上げる空。光が届く一点を描くか、雲を含む空の広がりを描くかで選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつゆめ
新年に見る最初の夢。どの夜を指すかには習慣の違いがあります。
起きてすぐに話した断片、忘れかける色。夢の吉凶を決めず、覚えている感覚を一つ書き留めます。
夢から起きたとき、一番残っていた感覚は何ですか。
初夢は新年の夢の体験、去年今年は年をまたぐ時間の境。どちらも時間の変化を含みますが、覚えている像か変わらない室内かで材料が違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
ぞうに
正月などに食べる、餅を入れた汁物。具や味は地域・家庭で異なります。
椀のふたを取る手、湯気の向こうの餅。一般的な正月の味でなく、その家の具を一つ選びます。
あなたの椀にだけ入っているように感じる具は何ですか。
柚子湯は冬の湯に浮く実、雑煮は新年の椀にある餅。湯気を描く場合も、入浴か食事かで手の動きや匂いが変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
かどまつ
正月、門口などに立てる松や竹の飾り。
いつもの入口に違う高さや緑が加わる。飾りだけでなく、通る人との距離を見ます。
門松のある入口を、いつもと違う歩き方で通りましたか。
門松は門口の松や竹、注連飾は縄や紙を用いた飾り。入口の高さを描くか、扉の近くの素材や揺れを描くかを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
がんじつ
一年の最初の日、一月一日。
朝から夜までを指せる語。いつもより静かな道や、遅くまで置かれた朝の椀で一日の違いを描けます。
いつもの一日と、時間の流れが違った場面はどこですか。
元日は一月一日の一日、正月は年の初めの時季を広く指します。ある日の具体的な出来事か、数日にわたる暮らしの違いかで選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
こぞことし
去年と今年が接する、年の変わり目を捉える語。
時計の針が動く間にも、部屋は同じまま。変わる暦と変わらない物を一緒に置くと境目が見えます。
年が変わっても、同じ場所にあった物は何ですか。
初夢は新年の夢の体験、去年今年は年をまたぐ時間の境。どちらも時間の変化を含みますが、覚えている像か変わらない室内かで材料が違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
しょうがつ
年の初めを祝う時季。
飾りや食事だけでなく、普段と違う人の集まり方。期間を一点に絞るため、手元の物を選びます。
普段より長く、その場所に置かれていた物は何ですか。
元日は一月一日の一日、正月は年の初めの時季を広く指します。ある日の具体的な出来事か、数日にわたる暮らしの違いかで選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
まつのうち
門松などの正月飾りを置く期間。終わる日は地域で異なります。
飾りがまだある入口と、通常に戻り始めた街。全部を正月の景色とせず、残る物と戻る物を見比べます。
正月の名残があったのは、街のどこでしたか。
松の内は正月飾りの残る期間、仕事始は最初の仕事。街に正月が残る一方で机が通常に戻る、といった時間の違いを考えられます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつぞら
新年、初めて仰ぐ空。
太陽だけに絞らず、雲の形や空の広さを見る。どこから見上げたかを添えると、その人の初空になります。
空の手前には、屋根、枝、窓のどれがありましたか。
鰯雲は空の細かな雲の形、初空は新年に見上げるという時間の意味。雲の種類と、見る日を分けて考える比較です。
初日は元日の太陽や光、初空は新年に見上げる空。光が届く一点を描くか、雲を含む空の広がりを描くかで選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつなぎ
新年の、風や波が穏やかに静まった海。
岸につながれた船や、わずかな波の動き。完全な静止でなく、静けさの中の小さな動きを見ます。
静かな水面で、それでも動いていたものは何ですか。
初凪は新年の静かな海、初景色は新年に見る景色を広く指す語。海の風や波を確かめたのか、窓から全体を見たのかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつけしき
新年、初めて目にする景色。
遠い山だけでなく、家の窓から見える道も景色になる。見慣れた場所の一つの違いを拾います。
見慣れた場所で、最初に目が止まったものは何ですか。
初凪は新年の静かな海、初景色は新年に見る景色を広く指す語。海の風や波を確かめたのか、窓から全体を見たのかで選びます。
初富士は新年に見る富士山に対象を絞り、初景色は場所を限定しません。見えている山が富士か確かでなければ、初景色などで実景を描きます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつふじ
新年に初めて見る富士山。
全景が見えるか、一部だけ見えるか。手前の窓枠や家を置くと、どこから見た富士かが伝わります。
富士の手前に、どんな近景がありましたか。
初富士は新年に見る富士山に対象を絞り、初景色は場所を限定しません。見えている山が富士か確かでなければ、初景色などで実景を描きます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
はつもうで
新年、初めて神社や寺へ参ること。
列で進む足、鈴の音、手を合わせる直前。願いの内容より、その場の具体的な動作を選べます。
列を待つ間、何を見たり聞いたりしましたか。
初詣は参拝、書初は書く行為。年の初めの決意とまとめず、足の動きや筆の止まり方からその場面を描けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
かきぞめ
新年に初めて毛筆で文字を書くこと。
紙を押さえる指、墨の濃淡、筆を離す瞬間。文字の意味と別に、書く手の動きを観察します。
一文字を書く間、筆を止めた場所はどこでしたか。
初詣は参拝、書初は書く行為。年の初めの決意とまとめず、足の動きや筆の止まり方からその場面を描けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
おとしだま
正月に贈る金品。ここでは、お年玉を指します。
袋の絵、受け取る手、しまうポケット。金額を書かずにも、贈り受け取る距離を描けます。
渡す前と渡した後で、手の位置はどう変わりましたか。
年玉は人の間で贈り受け取るもの、鏡餅は場所に供えるもの。移る物か置かれた物かという視点で、正月の時間を描き分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
しめかざり
正月などに飾る、注連縄を用いた飾り。
縄のより、紙の白さ、扉を開けるときの揺れ。飾りの全体より、素材の違いを一つ選びます。
扉を開けたとき、どの部分が先に動きましたか。
門松は門口の松や竹、注連飾は縄や紙を用いた飾り。入口の高さを描くか、扉の近くの素材や揺れを描くかを確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
かがみもち
正月に供える、丸い餅を重ねた飾り。
丸い面に窓の光が当たる。上の実や下の紙を添えると、その家の置き場所が見えます。
鏡餅には、どちら側から光が当たっていますか。
年玉は人の間で贈り受け取るもの、鏡餅は場所に供えるもの。移る物か置かれた物かという視点で、正月の時間を描き分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
とそ
正月に、祝いのために飲む酒。
杯を差し出す手、受け取る順番、置いた盆。味の説明より、杯が人の間を移る小さな動作を見ます。
杯を渡す前と後で、手の位置はどう変わりましたか。
屠蘇は正月に飲む祝いの酒、七種粥は一月七日の粥。杯が人の間を移る手順と、匙で緑をすくう動作では、食卓の場面が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提
ななくさがゆ
一月七日、七種の若菜などを入れて食べる粥。
白い粥に残る緑、椀から出る湯気。草の種類の説明より、ひとさじの見え方を選びます。
すくった匙の中に、緑はいくつ見えましたか。
屠蘇は正月に飲む祝いの酒、七種粥は一月七日の粥。杯が人の間を移る手順と、匙で緑をすくう動作では、食卓の場面が変わります。
季節の参照:季語と歳時記の会「七種」 · 分類・音数の前提
しごとはじめ
新年になって初めて仕事に取りかかること。
机の上を空ける手、最初に鳴った電話。気合いという説明を、始めるための一つの作業に置き換えます。
仕事を始める前、最初に動かした物は何でしたか。
松の内は正月飾りの残る期間、仕事始は最初の仕事。街に正月が残る一方で机が通常に戻る、といった時間の違いを考えられます。
季節の参照:季語一覧 PDF 26–28ページ · 分類・音数の前提