五月雨
さみだれ
旧暦五月ごろに続く長雨。今の五月の雨すべてを指す語ではありません。
景色と、描写のヒント
描ける景色
乾かない洗濯物、長く濡れた石段。雨の一瞬より、晴れ間のない時間の積み重なりに目を向けます。
書き始める問い
雨が続いたことで、暮らしの何が変わりましたか。
違いを確かめる
五月雨と梅雨
五月雨は続く雨そのもの、梅雨は雨の多い時季。雨樋の音を追うか、乾かない紙や洗濯物まで含めるかで範囲が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
季語 WORDS FOR A SEASON.
高い雲、急な雨、音のない木陰。暑さの中にも違う質感がある夏を、20の言葉から探します。
言葉の索引
語の中の「景色と、描写のヒント」をひらくと、
観察の問いと似た語との違いが読めます。
夏の20語から探します。 全100語から探す
この集は100語の収録です。言葉を短くするか、音数・景色の条件を広げてみてください。
さみだれ
旧暦五月ごろに続く長雨。今の五月の雨すべてを指す語ではありません。
乾かない洗濯物、長く濡れた石段。雨の一瞬より、晴れ間のない時間の積み重なりに目を向けます。
雨が続いたことで、暮らしの何が変わりましたか。
五月雨は続く雨そのもの、梅雨は雨の多い時季。雨樋の音を追うか、乾かない紙や洗濯物まで含めるかで範囲が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ゆうだち
夏の午後から夕方にかけて、急に強く降る雨。
店の軒に駆け込む数歩、跳ねる水、通り過ぎた後の光。降る前後で一つの物を見比べます。
雨の前と後で、道の色や人の位置はどう変わりましたか。
夕立は急な雨とその変化、虹は空の色の帯。同じ出来事の前後でも、軒に駆け込む動きと見上げる動きでは焦点が違います。
時雨は晩秋から初冬の降る・やむの変化、夕立は夏の急な強雨。短い雨というだけで交換せず、季節と降り方を確かめます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
かぜかおる
夏の若葉のころ、爽やかに感じられる風。
木立を抜けた風が窓から入る。匂いだけに限定せず、肌の感触や葉の揺れを一つ確かめます。
風の来た方には、何がありましたか。
風薫るは若葉のころの爽やかな風、青嵐は青葉を大きく揺らす強い風。心地よさを描くか、葉の裏が一斉に返る力を描くかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あおあらし
青葉の時季に吹く強い風。
葉の裏が一斉に見え、枝が大きく揺れる。爽やかな風より、木全体を動かす力に焦点が合います。
細い枝と太い枝は、同じように揺れていましたか。
風薫るは若葉のころの爽やかな風、青嵐は青葉を大きく揺らす強い風。心地よさを描くか、葉の裏が一斉に返る力を描くかで選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
つゆ
初夏から夏にかけての、雨や曇りが続きやすい時季。
窓の湿り、玄関の傘、紙の手触り。天気だけでなく、家の中に残る湿気も場面になります。
屋内で梅雨を感じた物は、何でしたか。
五月雨は続く雨そのもの、梅雨は雨の多い時季。雨樋の音を追うか、乾かない紙や洗濯物まで含めるかで範囲が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
にじ
空に弧を描く色の帯。季語としては夏に分類します。
雲と建物の間に、弧の一部だけ見える。七色を列挙するより、誰がどこで気づいたかを描けます。
最初に見えたのは、虹のどの部分でしたか。
夕立は急な雨とその変化、虹は空の色の帯。同じ出来事の前後でも、軒に駆け込む動きと見上げる動きでは焦点が違います。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
くものみね
夏空に高く盛り上がる、峰のような雲。
建物の上に、白い雲の縁が積み重なる。動かない屋根を添えると、雲の高さが測れます。
雲の高さを比べられる、近くの物は何ですか。
雲の峰は昼の空の高さ、短夜は夜の短さ。どちらも夏ですが、同時に並べる前に、句の中心を一日のどこに置くか考えます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
みじかよ
夏の、日没から夜明けまでの短い夜。
まだ眠り足りないまま、窓が白む。時計を説明する代わりに、明るくなった部屋の一部分を見ます。
夜明けの光は、部屋のどこへ先に届きましたか。
雲の峰は昼の空の高さ、短夜は夜の短さ。どちらも夏ですが、同時に並べる前に、句の中心を一日のどこに置くか考えます。
夜長は秋の長い夜、短夜は夏の短い夜。時計の時間を説明するより、まだ続けた作業か、早く白んだ窓かを描けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
たき
高い場所から落ちる水。季語としては夏に分類します。
音が先に聞こえ、近づくと飛沫が肌に触れる。落差だけでなく、到着までの感覚の順番を描けます。
姿、音、飛沫のうち、最初に届いたのはどれでしたか。
滝は落ちる水の力や音、清水は湧き出る水の澄み方。水の移動を大きく描くか、器や指の近くで描くかという違いがあります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
しみず
地中や岩間から湧き出る澄んだ水。
水を受ける器と、触れた指。透明という形容より、水の下に見える小石を選ぶと具体的になります。
水を透かして、底に何が見えましたか。
滝は落ちる水の力や音、清水は湧き出る水の澄み方。水の移動を大きく描くか、器や指の近くで描くかという違いがあります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ほたる
夏の夜に光を放つ蛍。
光のある位置と消えた位置がずれる。数だけでなく、暗がりの広さと点滅の間隔を見ます。
光が消えている間、どこを見て待っていましたか。
蛍は夜の点滅、蝉は夏の声。見えたり消えたりする光と、姿がなくても続く音では、待つ時間の描き方が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
せみ
夏に声を響かせる蝉。
声は頭上にあるのに姿は探しにくい。壁や窓を挟んだ音の遠近を比べても描写になります。
窓を閉めた前後で、聞こえ方は変わりましたか。
蛍は夜の点滅、蝉は夏の声。見えたり消えたりする光と、姿がなくても続く音では、待つ時間の描き方が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
きんぎょ
観賞用の金魚。季語としては夏に扱います。
水面の輪と、ガラスを通した赤い体。容器の外の指を置くと、泳ぐ向きが小さな場面になります。
金魚が向きを変えたとき、水面に何が残りましたか。
金魚は容器の中の小さな動き、昼寝は人の眠る時間。静かな室内でも、動くものを中心にするか、眠る人を中心にするかで景色が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あじさい
雨の多いころ、まとまった花房を見せる紫陽花。
一房の中の色の違い、葉に残る水。青や紫とまとめず、近づいて一枚だけ見てみます。
同じ花房の中で、いちばん明るい場所はどこですか。
紫陽花は小さな花が集まる房と雨の水滴、向日葵は大きな花と茎の高さ。花の構造や見上げる角度を材料に選べます。
朝顔は朝の開閉と一輪の形、紫陽花は房の色や重なり。朝顔は秋、紫陽花は夏の分類を採用し、実際の開花日とは分けます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひまわり
夏に大きな黄色い花を開く向日葵。
花の高さと、見る人の目の高さ。明るさばかりでなく、背面の緑や太い茎も描写になります。
花の正面と背面では、何が違いましたか。
紫陽花は小さな花が集まる房と雨の水滴、向日葵は大きな花と茎の高さ。花の構造や見上げる角度を材料に選べます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
あおば
夏の、茂って青々とした木の葉。
重なった葉がつくる濃い影。新しい一枚より、木陰全体の厚みを見たいときに選べます。
葉の下に入ると、明るさや温度はどう変わりましたか。
青葉は葉の重なりが作る木陰、日傘は人と動く小さな影。涼しい場所へ入るか、影を持って歩くかという違いです。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ふうりん
風を受けて音を立てる、夏の軒先の風鈴。
鳴った音と、次の音までの静けさ。短冊が動いていても鳴らない瞬間に注目すると観察が細かくなります。
音が止んだ後、短冊は動いていましたか。
風鈴は音で気づく風、打水は濡れた面でわかる涼の工夫。涼しさを直接いう代わりに、聞こえた音か道の変化を選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
うちみず
涼を求め、庭や道に水をまくこと。
乾いた舗装に水の色が広がる。涼しいと書く前に、境目や蒸発の早さを見てみます。
まいた水は、どの場所から先に乾きましたか。
風鈴は音で気づく風、打水は濡れた面でわかる涼の工夫。涼しさを直接いう代わりに、聞こえた音か道の変化を選びます。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひがさ
強い日差しを避けるために差す傘。
歩く人について動く小さな影。傘の色と、その下で光の届かない顔を並べて描けます。
傘の影は、顔と足もとのどちらまで届いていましたか。
青葉は葉の重なりが作る木陰、日傘は人と動く小さな影。涼しい場所へ入るか、影を持って歩くかという違いです。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提
ひるね
昼間のひと眠り。季語としては夏に扱います。
目覚める前後で同じ音を聞く。扇風機や遠い声を添えると、眠っていた場所が見えます。
起きたとき、最初に聞こえた音は何でしたか。
金魚は容器の中の小さな動き、昼寝は人の眠る時間。静かな室内でも、動くものを中心にするか、眠る人を中心にするかで景色が変わります。
季節の参照:季語一覧 PDF 7–13ページ · 分類・音数の前提