飲食店がグルメサイト経由の予約手数料を減らしたい場合、LINE公式アカウントを使った予約導線はとても有効です。
特にLINE予約が向いているのは、新規客よりも、すでに一度来店したことがある常連客・リピーターです。
初回来店はグルメサイト経由でも構いません。しかし、2回目以降の予約まで毎回グルメサイト経由になると、そのたびに予約手数料が発生する可能性があります。
そこで、来店後にLINE公式アカウントへ登録してもらい、次回からLINEや公式予約ページ経由で予約してもらう導線を作ることが大切です。
この記事では、飲食店がLINE公式アカウントを使って予約導線を作る方法、リッチメニューやあいさつメッセージの使い方、店内QRコードでの案内方法、運用上の注意点を解説します。
グルメサイト依存を減らす全体戦略については、飲食店のグルメサイト依存を減らす方法でも解説しています。
LINE予約導線とは?
LINE予約導線とは、LINE公式アカウントから予約ページや予約フォームへお客様を案内する仕組みのことです。
たとえば、次のような導線です。
- LINEのリッチメニューに「予約する」ボタンを置く
- あいさつメッセージに予約ページのURLを入れる
- チャットで予約希望日時を受け付ける
- LINEから公式サイトの予約ページへ誘導する
- LINEから予約システムの店舗ページへ誘導する
- 店内POPやレシートのQRコードからLINE登録してもらう
LINE公式アカウントそのものを予約台帳として使うというより、LINEを「再予約の入口」として使うイメージです。
予約の受け皿は、公式サイトの予約ページ、予約フォーム、予約システム、またはLINEチャットなど、店舗の運用に合わせて選びます。
なぜ飲食店にLINE予約が向いているのか
LINE予約が飲食店に向いている理由は、来店後のお客様とつながりやすいからです。
グルメサイトやGoogleマップは、新規客や店名検索ユーザーとの相性がよい導線です。一方、LINEはすでに来店したお客様、常連客、リピーターとの相性が良い導線です。
一度LINEでつながっておけば、次回予約、季節メニュー、限定コース、臨時営業、空席案内などを直接届けやすくなります。
つまり、LINE予約の役割は次のように考えるとわかりやすいです。
- 初回来店:グルメサイト・Googleマップ・Instagramから集客する
- 2回目以降:LINE・公式サイト・自社予約ページへ誘導する
この流れを作ることで、グルメサイトを完全にやめずに、手数料のかかる予約比率を少しずつ下げることができます。
LINE予約で減らしやすいのは「リピーター予約」
LINE予約で最初に狙うべきなのは、常連客やリピーターの予約です。
すでにお店を知っているお客様は、口コミやランキングを見て比較する必要があまりありません。
そのため、来店後に「次回のご予約はLINEからできます」と案内すれば、次回以降はグルメサイトではなくLINE経由で予約してもらえる可能性があります。
たとえば、次のような店舗はLINE予約導線と相性が良いです。
- 常連客が多い居酒屋
- リピート利用が多いランチ店
- コース利用が多い和食店・焼肉店
- 記念日利用があるレストラン
- 地域密着型のカフェ
- 小規模で電話対応の負担を減らしたい店舗
常連客まで毎回グルメサイト経由で予約している状態を減らすことが、LINE予約導線の大きな目的です。
LINE予約導線を作る前に決めること
LINE予約を始める前に、まず「LINEからどのように予約を受けるのか」を決めておきましょう。
主に決めることは、次の5つです。
- 予約をフォームで受けるのか、チャットで受けるのか
- 予約確定は自動か、店舗からの返信後か
- 予約管理はどこで行うのか
- 営業時間外の予約問い合わせにどう対応するのか
- キャンセル・人数変更の連絡方法をどうするのか
ここを曖昧にしたまま始めると、ダブルブッキングや返信漏れが起きやすくなります。
特に小規模店舗では、最初から複雑な仕組みにするよりも、「LINEから予約ページへ誘導する」形にすると管理しやすくなります。
LINEから予約を受ける3つの方法
1. LINEから予約フォームへ誘導する
最もおすすめしやすいのは、LINEから公式サイトの予約ページや予約フォームへ誘導する方法です。
LINEのリッチメニューやあいさつメッセージに予約ページのURLを入れておき、お客様にはそのページから予約してもらいます。
この方法のメリットは、予約情報をフォームで整理しやすいことです。
- 日時
- 人数
- 名前
- 電話番号
- 希望コース
- 要望・アレルギー
などを同じ形式で受け取れるため、チャットだけで受けるよりも管理しやすくなります。
自社予約ページの作り方については、飲食店の自社予約ページの作り方で詳しく解説しています。
2. LINEのチャットで予約を受ける
小規模店舗であれば、LINEのチャットで予約希望を受ける方法もあります。
お客様に、次のような情報を送ってもらいます。
- 希望日
- 希望時間
- 人数
- 名前
- 電話番号
- 希望コース
ただし、チャット予約は柔軟な一方で、管理が属人的になりやすいです。
予約が増えると、返信漏れ、確認漏れ、ダブルブッキングが起きる可能性があります。
チャットで受ける場合でも、最終的な予約台帳やカレンダーは必ず一本化しましょう。
3. LINEから予約システムへ誘導する
すでに予約システムを使っている場合は、その予約ページURLをLINEに設置する方法もあります。
LINE公式アカウントの公式マニュアルでも、予約フォームのリンクをメッセージで送信したり、プロフィールやリッチメニューに設置することで、ユーザーから予約を受けられると案内されています。
また、「LINEで予約」は、予約サービスとの連携が完了しているLINE公式アカウントで利用できる機能です。自店の予約サービスが対応しているか、管理画面やサービス側の案内を確認しましょう。
リッチメニューに予約ボタンを置く
LINE予約導線で最も重要なのが、リッチメニューに「予約する」ボタンを置くことです。
リッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面下部に表示されるメニューです。
ここに予約ボタンを置いておくと、友だち登録しているお客様がいつでも予約ページへ進めます。
リッチメニューには、たとえば次のような項目を置くと便利です。
- 予約する
- メニューを見る
- 営業時間
- アクセス
- 空席確認
- 問い合わせ
飲食店の場合、最も目立つ位置に「予約する」を置くのがおすすめです。
リッチメニューの文言例
- ご予約はこちら
- 席を予約する
- コース予約
- 空席を確認する
- LINEで予約する
ボタン文言は、ユーザーが次に何をすればよいか一目でわかる表現にしましょう。
あいさつメッセージに予約リンクを入れる
あいさつメッセージは、お客様がLINE公式アカウントを友だち追加したときに届くメッセージです。
ここに予約リンクを入れておくと、登録直後から予約導線を案内できます。
LINE公式アカウントの公式マニュアルでも、あいさつメッセージの設定方法が案内されています。設定内容は管理画面で変更できるため、店舗の予約方法に合わせて文面を整えましょう。
あいさつメッセージの例文
友だち追加ありがとうございます。
ご予約・空席確認は下記ページから承っています。
日時・人数・ご希望のコースを入力して送信してください。
予約ページ:https://example.com/reservation/
予約リクエスト型の場合は、予約確定の条件も書いておきます。
※フォーム送信時点では予約確定ではありません。店舗からの確認連絡をもって予約確定となります。
この一文があるだけで、予約トラブルを防ぎやすくなります。
店内POP・レシート・ショップカードでLINE登録を促す
LINE予約導線を作っても、友だち登録してもらえなければ機能しません。
そのため、来店中のお客様に自然にLINE登録してもらう導線を用意しましょう。
設置しやすい場所は、次のとおりです。
- レジ横
- 卓上POP
- メニュー表
- ショップカード
- レシート
- 店内ポスター
- 会計時の案内
案内文は、店舗側の都合ではなく、お客様のメリットが伝わるようにします。
店内POPの文言例
次回のご予約はLINEからできます。
空席確認・コース相談もこちらからどうぞ。
LINE友だち追加で、次回予約がスムーズに。
季節メニューや限定コースのお知らせもお届けします。
次回予約はこちら。
LINEから日時・人数を送るだけで予約できます。
特典をつける場合は、「次回ワンドリンク」「小鉢サービス」「限定メニュー案内」など、利益を圧迫しにくい内容にすると続けやすくなります。
LINE予約の案内文テンプレート
ここでは、飲食店で使いやすいLINE予約の案内文テンプレートを紹介します。
シンプルな案内文
ご予約はLINEからも承っています。
希望日・時間・人数・お名前を送信してください。
店舗からの返信をもって予約確定となります。
予約フォームへ誘導する案内文
ご予約は下記フォームから承っています。
日時・人数・ご希望のコースを入力して送信してください。
予約フォーム:https://example.com/reservation/
コース予約向けの案内文
コース予約をご希望の方は、以下の内容をお送りください。
・希望日
・希望時間
・人数
・ご希望のコース
・お名前
・お電話番号
店舗からの確認連絡をもって予約確定となります。
営業時間外の自動返信文
お問い合わせありがとうございます。
現在、営業時間外のため、確認後に順次返信いたします。
お急ぎの場合は、営業時間内にお電話ください。
予約変更・キャンセル案内文
予約内容の変更・キャンセルをご希望の場合は、予約日、予約名、変更内容をお送りください。
直前の変更はお電話でのご連絡をお願いいたします。
LINE予約で注意すべきこと
1. 予約確定のタイミングを明確にする
LINE予約で最も重要なのは、予約がいつ確定するのかを明確にすることです。
チャットを送った時点で確定なのか、店舗から返信した時点で確定なのかを必ず書いておきましょう。
おすすめは、「店舗からの返信をもって予約確定」とする方法です。
2. 返信できる時間帯を案内する
LINEは気軽に送れる分、お客様はいつでも返信が来ると思ってしまうことがあります。
そのため、返信対応時間を案内しておくと安心です。
LINEでのご返信は営業時間内に順次対応いたします。
3. 予約台帳を一本化する
LINE、電話、Googleマップ、公式サイト、グルメサイトなど、予約経路が増えるほど管理は複雑になります。
予約を受ける入口は複数あっても、最終的な予約台帳は一本化しましょう。
紙の予約台帳、Googleカレンダー、スプレッドシート、予約システムなど、店舗に合った方法で管理します。
4. 個人情報の扱いに注意する
予約時には、名前、電話番号、来店日時、人数などの情報を扱います。
スタッフ間でLINEの内容を共有する場合も、必要な範囲にとどめ、個人情報の扱いに注意しましょう。
5. キャンセルポリシーを明記する
LINE予約でも、キャンセル・人数変更・無断キャンセルへの対応は必要です。
予約案内文や予約ページに、キャンセルポリシーを記載しておきましょう。
次回は、飲食店のキャンセルポリシーの作り方として、無断キャンセル・直前キャンセル対策の記事を作成するのがおすすめです。
Googleマップ・公式サイトとの連携も重要
LINE予約はリピーター向けに強い導線ですが、LINEだけで完結させる必要はありません。
Googleマップ、公式サイト、Instagram、店内QRコードと組み合わせることで、より強い自社予約導線になります。
- Googleマップから公式予約ページへ誘導する
- 公式サイトに予約ページを用意する
- LINEのリッチメニューに予約ページを設置する
- Instagramプロフィールに予約リンクを置く
- 店内POPでLINE登録を促す
Googleマップからの導線については、Googleビジネスプロフィールに予約リンクを設置する方法で詳しく解説しています。
LINE予約でどのくらい手数料を減らせる?
LINE予約によって、常連客やリピーターの予約をグルメサイト経由から自社予約へ移せれば、予約手数料の削減につながる可能性があります。
ただし、どのくらい削減できるかは、現在の予約人数、手数料、掲載料、自社予約へ移せる割合によって変わります。
まずは、現在の予約コストを数字で確認してみましょう。
飲食店予約手数料削減シミュレーター|グルメサイト経由の予約コストを自動計算
よくある質問
LINE公式アカウントだけで予約は受けられますか?
小規模店舗であれば、LINEのチャットで予約希望を受けることは可能です。ただし、予約が増えると返信漏れやダブルブッキングのリスクが高まるため、予約台帳やカレンダーで一元管理することが重要です。
LINEのリッチメニューには何を置くべきですか?
飲食店の場合は、「予約する」「メニュー」「営業時間」「アクセス」「問い合わせ」などがおすすめです。最も目立つ位置に予約ボタンを置くと、再予約につながりやすくなります。
LINE予約と予約フォームはどちらが良いですか?
管理しやすさを重視するなら、LINEから予約フォームへ誘導する方法がおすすめです。チャット予約は柔軟ですが、予約内容の確認や台帳管理を店舗側でしっかり行う必要があります。
LINE予約で注意すべきことは何ですか?
予約確定のタイミング、返信対応時間、キャンセル・人数変更のルールを明記することです。特に「店舗からの返信をもって予約確定」と書いておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
LINE予約だけでグルメサイト依存は減りますか?
LINE予約はリピーター向けには有効ですが、新規客の集客にはGoogleマップ、公式サイト、Instagram、グルメサイトなども必要です。LINEは、常連客や再来店客を自社予約へ移す導線として使うのが現実的です。
まとめ
飲食店がLINE予約導線を作ると、常連客やリピーターの予約をグルメサイト経由から自社予約へ移しやすくなります。
重要なのは、LINE公式アカウントを単なるお知らせ配信に使うのではなく、「次回予約の入口」として整えることです。
まずは、リッチメニューに予約ボタンを置き、あいさつメッセージに予約リンクを入れ、店内POPやレシートでLINE登録を案内しましょう。
グルメサイトをいきなりやめる必要はありません。初回来店はグルメサイトやGoogleマップを活用し、2回目以降の予約をLINE・公式サイト・自社予約ページへ移していくのが現実的です。
現在の予約手数料を確認したい場合は、以下のツールをご利用ください。
