30代未経験者が宅建合格するまで Day9|手付金等の保全措置を学ぶ

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今日は、宅建業法の8種制限のうち、手付金等の保全措置について学びました。

前回は、宅建業者が一般の買主から受け取れる手付金の上限が、売買代金の20%までであることを学びました。

今回は、それとは別に、

買主から受け取ったお金を、売主である宅建業者の倒産から守る仕組み

を学びました。

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手付金等の保全措置とは

宅建業者が自ら売主となり、宅建業者ではない一般の買主へ物件を販売する場合に適用されます。

例えば、建築中の新築マンションを購入し、完成前に数百万円を支払ったとします。

その後、売主の宅建業者が倒産すると、

  • 建物が完成しない
  • 物件の引渡しを受けられない
  • 支払ったお金も戻ってこない

という事態になりかねません。

そこで、一定額を超える手付金等を受け取る場合には、銀行や保険会社などによる保証を付けることが義務付けられています。

「手付金等」は手付金だけではない

保全措置の対象は、契約時に支払う手付金だけではありません。

契約成立後から物件の引渡し前までに支払われ、売買代金に充てられるお金は、名称にかかわらず対象になります。

例えば、

  • 手付金
  • 内金
  • 中間金
  • 売買代金の一部

などです。

名前ではなく、引渡し前に支払う代金かどうかを見る。

という点が重要です。

未完成物件の基準

建物や造成工事が完成していない物件では、手付金等が次の両方を満たす場合に限り、保全措置が不要です。

売買代金の5%以下
かつ
1,000万円以下

例えば、売買代金3,000万円の未完成物件なら、5%は150万円です。

  • 150万円:保全不要
  • 151万円:保全が必要

151万円は1,000万円以下ですが、5%を超えているため保全措置が必要になります。

「5%以下」と「1,000万円以下」の両方を満たさなければなりません。

完成物件の基準

すでに完成している物件では、基準が少し緩くなります。

売買代金の10%以下
かつ
1,000万円以下

なら、保全措置は不要です。

売買代金3,000万円の完成物件なら、10%は300万円です。

  • 300万円:保全不要
  • 301万円:保全が必要

未完成物件は、まだ物件が完成するか分からない危険があるため5%、完成物件はすでに物が存在するため10%という違いがあります。

覚え方は、

未完成は5%、完成済みは10%。
どちらも1,000万円以下。

です。

高額物件では1,000万円にも注意

割合だけでは判断できません。

例えば、売買代金3億円の未完成物件で1,200万円を受け取る場合、売買代金に対する割合は4%です。

5%以下ではありますが、1,000万円を超えているため保全措置が必要です。

判断するときは、

  1. 割合の上限を超えていないか
  2. 1,000万円を超えていないか

の両方を確認します。

金額は累計で判断する

手付金と中間金を分けて支払っても、別々には判断しません。

これまでに受け取った金額と、今回受け取る金額を合計します。

例えば、売買代金3,000万円の未完成物件で、

  • 手付金100万円
  • 後から中間金100万円

を受け取る場合です。

最初の100万円だけなら5%以下なので保全措置は不要です。

しかし、中間金を受け取ると累計200万円となり、5%の150万円を超えます。

そのため、中間金を受け取る前に、

累計200万円全体について保全措置

を講じる必要があります。

2回目に受け取る100万円だけを保全するわけではありません。

保全措置の方法

未完成物件では、主に次の方法があります。

  • 銀行などによる保証
  • 保険会社による保証保険

完成物件では、これらに加えて、

  • 指定保管機関による保管

も利用できます。

保全方法未完成物件完成物件
銀行等の保証
保証保険
指定機関による保管×

完成物件でのみ、保管措置を選択できる点が試験で問われそうです。

保全が先、受領が後

手続の順番も重要です。

保全措置を講じる

保証書などを買主へ交付する

手付金等を受け取る

宅建業者が先にお金を受け取り、後から保全措置を行うことはできません。

覚え方は、

保全が先、受領が後。

です。

必要な保全措置が行われていない場合、買主は手付金等の支払いを拒むことができます。

この場合、売主は買主を代金不払いとして契約違反にすることはできません。

登記が買主へ移っている場合

すでに買主への所有権移転登記が行われている場合は、原則として保全措置は不要です。

買主の権利が登記によって確保されているためです。

ただし、

  • 鍵を受け取った
  • 入居を開始した
  • 物件の引渡しを受けた

だけでは、所有権移転登記が済んだことにはなりません。

試験では「引渡し」と「登記」を分けて考える必要があります。

手付金の20%制限との違い

今回、最も混同しやすかったのが、前回学んだ20%との違いです。

手付金の20%制限

宅建業者が受け取れる手付金そのものの上限です。

手付金は売買代金の20%を超えて受け取れない。

保全措置の5%・10%

保全措置を行わずに受け取れる金額の基準です。

未完成物件は5%以下
完成物件は10%以下

例えば、売買代金3,000万円の未完成物件で、手付金300万円を受け取る場合です。

300万円は売買代金の10%なので、手付金の20%上限には違反しません。

しかし、未完成物件の5%を超えているため、保全措置を講じなければ受け取れません。

一言で区別すると、

20%は、手付金をいくらまで受け取れるか。
5%・10%は、保全なしでいくらまで受け取れるか。

となります。

今日のまとめ

今回の最重要ポイントは、次のとおりです。

未完成物件は、5%以下かつ1,000万円以下なら保全不要。

完成物件は、10%以下かつ1,000万円以下なら保全不要。

どちらか一方でも超えれば、保全措置が必要。

手付金や中間金は、累計額で判断する。

保全措置が先で、手付金等の受領は後。

手付金の20%は受領上限、5%・10%は保全不要の基準。

同じ手付金について、20%、5%、10%と複数の数字が出てきます。

数字だけを暗記するのではなく、何を制限するための数字なのかを分けて理解することが大切だと分かりました。

次は、8種制限の「契約不適合責任」について学習します。

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