発注量の計算方法|給食・大量調理で必要な食材量を出す基本

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給食や大量調理では、食材をどれだけ発注するかを決める前に、いくつかの計算が必要になります。

単純に「人数 × 1人分量」で必要量を出せる場合もありますが、実際の現場では、廃棄率、可食部率、在庫、発注単位、予備食、調理ロスなども関係します。

特に、野菜や果物のように皮・芯・ヘタなどを取り除く食材では、「食べられる部分として必要な量」と「実際に購入する量」が同じになりません。 そのため、発注量を考えるときは、まず必要な可食部量を出し、そこから購入量を逆算することが大切です。

このページでは、給食・大量調理で使う発注量の計算方法を、基本から順番に解説します。 実際に数値を入力して計算したい場合は、発注量計算ツールを使ってください。

この計算方法で出る数値は目安です。実際の発注量は、施設の基準、在庫状況、提供人数の変動、調理時のロス、納品単位、過去の使用実績などを考慮して調整してください。

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  1. 発注量計算の基本の流れ
  2. 発注量計算の基本式
  3. ステップ1:食数を決める
  4. ステップ2:1人分量を決める
  5. ステップ3:人数分の可食部量を計算する
  6. ステップ4:廃棄率・可食部率を考える
  7. ステップ5:必要な購入量を逆算する
  8. ステップ6:在庫を差し引く
  9. ステップ7:発注単位に合わせる
  10. 発注量計算の具体例
    1. 例:にんじんを130食分発注する場合
      1. 1. 必要な可食部量を出す
      2. 2. 廃棄率込みの購入量を出す
      3. 3. 在庫を差し引く
      4. 4. 発注単位に合わせる
  11. よくある間違い
    1. 1人分量を購入前の量として入力してしまう
    2. 廃棄率を引き算だけで処理してしまう
    3. 在庫を全量差し引いてしまう
    4. 発注単位を考えずに必要量だけで終わってしまう
  12. 発注量計算で注意したいこと
    1. 廃棄率は食材や下処理方法で変わる
    2. 食数の変更に注意する
    3. 調理ロスや仕込みロスも考える
    4. 施設・自治体・業務上の基準を優先する
  13. 発注量を自動計算したい場合
  14. 発注量計算と一緒に使いたいツール
  15. 給食・大量調理の発注量をまとめて管理したい方へ
  16. よくある質問
    1. 発注量はどう計算すればいいですか?
    2. 廃棄率20%の場合、どう計算しますか?
    3. 廃棄率分を足すだけではだめですか?
    4. 1人分量は購入前の量ですか?
    5. 在庫がある場合はどうすればいいですか?
    6. 発注単位はどう考えますか?
    7. 計算結果をそのまま発注してもいいですか?
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発注量計算の基本の流れ

発注量は、次の流れで考えると整理しやすくなります。

  1. 何食分作るかを決める
  2. 1人分量を決める
  3. 人数分の可食部量を計算する
  4. 廃棄率・可食部率を考えて購入量を逆算する
  5. 在庫があれば差し引く
  6. ケース・袋・パックなどの発注単位に合わせる

この順番で考えると、「料理に使いたい量」と「実際に発注する量」を分けて整理できます。

発注量計算の基本式

計算したい内容計算式
必要な可食部量人数・食数 × 1人分量
可食部率100% − 廃棄率
廃棄率込みの購入量必要な可食部量 ÷ 可食部率
在庫差し引き後の発注量廃棄率込みの購入量 − 使用できる在庫量
発注単位数在庫差し引き後の発注量 ÷ 1袋・1ケース・1パックあたりの量を切り上げ

発注量計算で特に重要なのは、「廃棄率込みの購入量」です。 料理に使いたい可食部量だけを見て発注すると、皮や芯などの廃棄部分の分だけ足りなくなることがあります。

ステップ1:食数を決める

まずは、何食分を作るのかを確認します。

給食や施設調理では、予定人数だけでなく、欠席者、職員食、予備食、検食、行事食なども関係します。 たとえば、予定人数120人、欠席者8人、職員食15食、予備食3食の場合、作る食数は次のようになります。

120人 − 8人 + 15食 + 3食 = 130食

この場合、発注量の計算では130食分として考えます。

食数を整理したい場合は、給食人数・食数計算ツールまとめを確認してください。

ステップ2:1人分量を決める

次に、1人あたりに使う食材量を決めます。

ここで入力する1人分量は、基本的に「実際に料理に使う量」「食べられる部分の量」として考えます。 つまり、皮むき前の購入量ではなく、可食部として必要な量です。

たとえば、1人あたりにんじん40gを使う場合、1人分量は40gです。 この40gは、皮やヘタを取り除いたあとに料理へ入れる量として考えると分かりやすくなります。

ステップ3:人数分の可食部量を計算する

食数と1人分量が決まったら、人数分の可食部量を計算します。

計算式は次の通りです。

必要な可食部量 = 食数 × 1人分量

たとえば、130食分で、1人あたり40g使う場合は次のようになります。

130食 × 40g = 5,200g

この場合、料理に使いたい可食部量は5,200g、つまり5.2kgです。

ステップ4:廃棄率・可食部率を考える

野菜や果物など、皮・芯・ヘタなどを取り除く食材では、必要な可食部量よりも多く購入する必要があります。

このときに使うのが「廃棄率」と「可食部率」です。

  • 廃棄率:購入した食材のうち、使えない部分の割合
  • 可食部率:購入した食材のうち、実際に使える部分の割合

廃棄率と可食部率は、合計すると100%になります。

  • 廃棄率20% → 可食部率80%
  • 廃棄率15% → 可食部率85%
  • 廃棄率30% → 可食部率70%

廃棄率・可食部率を詳しく確認したい場合は、廃棄率・可食部率計算ツールまとめを使ってください。

ステップ5:必要な購入量を逆算する

必要な可食部量が分かったら、可食部率で割って、購入量を逆算します。

計算式は次の通りです。

購入量 = 必要な可食部量 ÷ 可食部率

たとえば、必要な可食部量が5,200gで、廃棄率20%、可食部率80%の場合は次のようになります。

5,200g ÷ 0.8 = 6,500g

この場合、料理に使いたい量は5,200gでも、購入量としては6,500gが目安になります。

この計算をすぐ行いたい場合は、廃棄率込み発注量計算ツールが便利です。

ステップ6:在庫を差し引く

すでに食材の在庫がある場合は、購入量から使える在庫量を差し引きます。

計算式は次の通りです。

発注量 = 購入量 − 使用できる在庫量

たとえば、購入量が6,500gで、使える在庫が1,000gある場合は次のようになります。

6,500g − 1,000g = 5,500g

この場合、新しく発注する量の目安は5,500gです。

ただし、在庫は量だけでなく、状態、保存期間、使用できるかどうかを確認してください。 在庫を差し引く計算は、在庫を差し引いた発注量計算ツールでも確認できます。

ステップ7:発注単位に合わせる

実際の発注では、計算上の発注量ぴったりに注文できるとは限りません。 1袋、1ケース、1パック、1箱など、決まった単位で注文することがあります。

たとえば、発注量が5,500gで、1袋1kg単位でしか注文できない場合を考えます。

5,500g ÷ 1,000g = 5.5袋

この場合、端数を切り上げると6袋が目安になります。

発注単位まで計算したい場合は、ケース・袋・パック単位の発注数計算ツールを使ってください。

発注量計算の具体例

例:にんじんを130食分発注する場合

次の条件で、にんじんの発注量を計算します。

  • 食数:130食
  • 1人分量:40g
  • 廃棄率:20%
  • 在庫量:1,000g
  • 発注単位:1袋1kg

1. 必要な可食部量を出す

130食 × 40g = 5,200g

必要な可食部量は5,200gです。

2. 廃棄率込みの購入量を出す

廃棄率20%なので、可食部率は80%です。

5,200g ÷ 0.8 = 6,500g

廃棄率込みの購入量は6,500gです。

3. 在庫を差し引く

在庫が1,000gあるため、差し引きます。

6,500g − 1,000g = 5,500g

新しく必要な発注量は5,500gです。

4. 発注単位に合わせる

1袋1kg単位で発注する場合は、次のようになります。

5,500g ÷ 1,000g = 5.5袋

端数を切り上げると、6袋が目安です。

よくある間違い

1人分量を購入前の量として入力してしまう

1人分量は、基本的には可食部量として考えると分かりやすくなります。 購入前の量を1人分量として入力すると、廃棄率を二重に考えてしまう場合があります。

廃棄率を引き算だけで処理してしまう

廃棄率20%だからといって、必要量に20%を足すだけでは正確な逆算にならない場合があります。 必要な可食部量から購入量を出すときは、可食部率で割ります。

たとえば、可食部として2,000g必要で廃棄率20%の場合、2,000g × 1.2 = 2,400gではなく、2,000g ÷ 0.8 = 2,500gです。

在庫を全量差し引いてしまう

在庫は、実際に使える量だけを差し引きます。 保存状態が悪い、使用期限が近い、すでに一部使用しているなどの場合は、全量を差し引かない方がよいこともあります。

発注単位を考えずに必要量だけで終わってしまう

発注量が5.5kgでも、実際には1kg袋、5kg箱、10kgケースなどで注文する場合があります。 必要量を出したあと、発注単位に合わせて調整してください。

発注量計算で注意したいこと

廃棄率は食材や下処理方法で変わる

同じ食材でも、鮮度、大きさ、皮のむき方、カット方法、納品状態によって廃棄率は変わります。 ツールや計算式の数値は目安として使い、施設の過去実績や現場の基準に合わせて調整してください。

食数の変更に注意する

欠席者、職員食、予備食、行事食などで食数が変わると、発注量も変わります。 発注前に、実際に何食分を作るのか確認してください。

調理ロスや仕込みロスも考える

下処理や加熱によって重量が変わる食材では、廃棄率だけでなく、仕込みや加熱によるロスも考える必要があります。 仕込み量まで確認したい場合は、仕込み量計算ツールまとめも参考になります。

施設・自治体・業務上の基準を優先する

このページは、発注量の考え方を整理するための解説です。 衛生管理、保存期間、アレルギー対応、病院食・治療食などに関わる判断は、施設や自治体の基準、専門家の確認を優先してください。

発注量を自動計算したい場合

ここまでの計算を手で行うと、食数、1人分量、廃棄率、在庫、発注単位を何度も確認する必要があります。

すぐに計算したい場合は、発注量計算ツールを使ってください。 人数・1人分量・廃棄率・在庫・発注単位を入力するだけで、必要な発注量の目安を確認できます。

発注量計算と一緒に使いたいツール

給食・大量調理の発注量をまとめて管理したい方へ

人数、1人分量、廃棄率、在庫、発注単位を保存できるアプリ版を検討中です。 今はWeb上の計算ツールを中心に整備していますが、よく使う献立や食材の発注量をまとめて管理できる機能も検討しています。

興味がある方は、今後のページ下部やお知らせ欄でご案内する「アプリ版に興味あり」ボタンからお知らせください。

よくある質問

発注量はどう計算すればいいですか?

まず、食数に1人分量をかけて必要な可食部量を出します。 その後、廃棄率がある場合は可食部率で割り、購入量を逆算します。 在庫がある場合は差し引き、最後に発注単位に合わせます。

廃棄率20%の場合、どう計算しますか?

廃棄率20%の場合、可食部率は80%です。 必要な可食部量を0.8で割ると、購入量の目安を出せます。 たとえば2,000g必要なら、2,000g ÷ 0.8 = 2,500gです。

廃棄率分を足すだけではだめですか?

必要な可食部量から購入量を逆算する場合は、廃棄率分を足すのではなく、可食部率で割ります。 廃棄率20%なら、必要量に1.2をかけるのではなく、0.8で割るのが基本です。

1人分量は購入前の量ですか?

基本的には、実際に料理に使う可食部量として考えます。 皮や芯などを取り除いたあとに使いたい量を1人分量として入力し、廃棄率で購入量を逆算します。

在庫がある場合はどうすればいいですか?

廃棄率込みの購入量を出したあと、使用できる在庫量を差し引きます。 ただし、在庫の状態、保存期間、使用可否を確認したうえで差し引いてください。

発注単位はどう考えますか?

1袋、1ケース、1パックなど、実際に注文できる単位で考えます。 必要量を発注単位で割り、端数が出る場合は必要に応じて切り上げます。

計算結果をそのまま発注してもいいですか?

計算結果は目安です。 実際の発注では、施設の基準、在庫状況、提供人数の変動、納品単位、調理時のロス、過去の使用実績などを確認して調整してください。

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