確率思考の人が好き――AI時代に「複利」と「試行回数」を味方につける弱者の戦略

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私が好きな有名人を振り返ると、「確率思考」をしている人が多いことに気づきました。

もともとは「期待値がプラスになる試行回数を増やしている人たち」くらいの認識だったのですが、それを確率思考と呼ぶらしいですね。その言葉自体は先週知りました。

好きな方を挙げると、サイバーエージェントの藤田晋社長、プロポーカープレイヤーの木原直哉さん、インスタントジョンソンのじゃいさん(競馬の勝負論)、投資家のウォーレン・バフェット、そしてとある個人開発者さんなど。「この人たちは、状況が変わっても何度でも成功するだろうな」と思える方々ばかりです。

なぜそう思えるのか。それは彼らが「期待値がプラスの事象を、結果が収束するレベルまで試行し続けているから」だと腑に落ちました。
もちろん、未来は不確定なので、その「期待値」が本当にプラスなのかは誰にもわかりません。だからこそ、それを見極めて淡々と打ち続けられるかどうかが腕の見せ所なのだと思います。

弱者こそ「確率思考」を武器にするべき

私自身もかなり確率思考寄りです。大学で統計学を学んだときに「これは実生活でも強力な武器になるぞ」と直感したのがきっかけでした。
振り返ってみると、自分の仕事もずっと確率思考ベースでした。

営業をやっていた頃は、とにかく数を打ちました。具体的な商品をどんどん提案し、その生々しい反応から「お客様が本当に求めているものは何か」を見定めていきました。

個人開発でも同じです。机上で悩みすぎず、とにかくアプリを量産してリリースし、市場に本当のニーズがあるかを検証することを最重視してきました。

私たちのように資本力のない弱者が勝つための必勝パターンは、「期待値がプラスで、失敗したときの損失が極小な行動」を淡々と繰り返すことに尽きます。

AIで「試行コスト」はゼロに近づいた

そして今、この確率思考はAIの登場によってさらに強力なアシストになると確信しています。
AIを使えば、アイデア出しから制作、下準備までを高速化でき、「試行回数」を簡単に増やせます。検証のスピードも圧倒的です。さらに言えば、膨大なデータから「どちらの選択肢のほうが期待値が高いか」を予測することすら、人間よりAIのほうが得意かもしれません。
つまり、AI時代とは「試行コストが激減し、確率思考を極限までブーストできる時代」なのです。

だからこそ問われる「時間を味方につけ、複利が効くか」という視点

ただし、ここで一つ決定的に重要な注意点があります。
「その試行は、時間が味方になり、複利が効く対象なのか?」ということです。
世の中には「今は大きく稼げるけれど、賞味期限が極端に短いもの」がたくさんあります。短期逃げ切りを狙うならそれでもいいのですが、そうでないならあまりおすすめできません。なぜなら、参入障壁が低く誰でも真似できるものは、時間の経過とともに過当競争になり、どこかで期待値がマイナスに転じてしまうからです。

たとえば「AIを使ってYouTube動画を完全自動生成して量産する」といった手法が流行っていますが、個人的にはこれもいずれ期待値がマイナスになる典型だと感じています。

試行回数を投資すべきなのは、そういった一過性のトレンドではありません。

積み上げるほど信頼になる「ブランド」
時間を経ても価値が落ちない「歴史や実績」
時代が変わっても本質的に「ずっと必要とされる機能」

こういった、「時間の経過とともに価値が積み上がり、複利が効くもの」です。バフェットが長期投資で莫大な富を築いたように、「時間を味方につけること」こそが最大の期待値を生み出します。

AIが便利になり、誰もが簡単に手数を打てるようになった今だからこそ、「どこに自分の試行回数を注力するか」で数年後に取り返しのつかない大きな差がつくはずです。

確率思考の精度の高さ、行動量、そして複利が効く領域を見極める目。

「期待値の考え方」は、学校の義務教育に取り入れてもいいくらい、これからの不確実な時代を生き抜くために必須の教養だと感じています。

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