最近、競争しない世界やジャンルに興味が出ています。
競争しない世界とは、ライバルがほぼ存在しない、ライバルが強くない、あるいはライバルと共存共栄が可能な世界です。
競争しない戦略
最近、競争しない世界を発見し陣取る、いわば「競争しない戦略」を探しています。
「競争しない戦略」と言っても、ちょっとイメージしづらいので逆に競争のある世界を例にすると、受験や、大企業の出世レースなどです。
受験って、学生の中でも、ちゃんと勉強している人間たちの中で勝たないといけないから大変ですよね。受かる人がいる分、落ちる人がいます。「受験勉強してない学生も含めて、上位20%が合格!」とかなら良いんですけど…。
大企業の出世レースも競争の極みです。優秀な人材の中でトップを取らないといけないんですから。
ここで誤解してほしくないのは、競争しない世界に興味があると言っても、別に競争自体を否定していません。
若いうちは、競争世界で戦うことって後々の自分の財産になる場合もあると思うんです。
だけど、完全競争の世界では、スポーツ選手が老いに勝てないように、ある程度の年齢になったら必ず負ける時が来ますよね。
だから、バチバチに競争をしなくていいフィールドを見つける必要があります。
競争が完全にない世界はほぼ存在しない
しかし、人間のあらゆる活動において全く競争しないってことはほとんどあり得ないと思います。
「完全に競争がない分野はほぼ存在しない」と私が考えるのは、以下の高校時代の思い出が良い例かもしれません。
高校時代に、友人がギネスブックを持っていて、この中のどれか世界一を取ってギネスに載ってやろうぜ!って盛り上がったことがありました。
読んでると「これは確かにすごい!」という記録から、「こんなの誰がやるの?」っていうくだらない記録がたくさんあるんですが、どれだけマニアックな記録にも何故かライバルがいたり、あるいは記録がとんでもなく高かったりしてビックリしました。
ギネスみたいな超マニアックな記録ですら競争があるんですから、競争が全くないジャンルを見つけることは難しいです。
そこで、なるべく競争をしないフォールドを探す方が良いだろうと考えました。
「期待値」「ニッチなジャンル」「参入障壁」
色々考えた結果、「競争しない戦略」のキーワードは「期待値」「ニッチなジャンル」「参入障壁」あたりなのかなと思い至りました。
期待値
期待値は100%を上回れば、試行回数を重ねれば平均に回帰するので勝てます。期待値と言えばやはりギャンブルが思い浮かびますよね。
けどギャンブルは、基本的に負けるように作られています。
それは、胴元が取り分があるからです。
しかし、負けるはずのギャンブルでも、パチンコで生計を立てているパチプロがいたりします。
また、競馬でも確実に儲けている人がいることがわかっています。つまり、やり方によっては期待値を100%超える方法があるのです。
そこで、自分でも競馬AIを作ってみましたが、結果として、回収率100%を超えることができませんでした。
結局、競馬AIで儲けることはできなかったのですが、その過程の中で勝っている人の思考法は理解できました。
彼らは、人気のある馬は避けて、過小評価されている馬(オッズ妙味がある馬)に賭ける行動を繰り返し、平均に収束させるような買い方をしていました。
オッズ妙味があるということは、人気がない馬を選別するということで、言い換えると、過密な競争のフィールドから外れた場所にポジションを張るわけです。「これは競争しない戦略の基本行為かもしれないな。」と思いました。
「期待値100%以上の、本来のポテンシャルに対して過小評価された場所でポジションを取る。」
ニッチジャンルと参入障壁
ニッチジャンルと参入障壁は、競争相手を減らす最高のアイテムだと思います。
陸上の400m走とかサッカーって、競技人口が多い上に、道具が必要なくて誰でも出来るから、競争の激しい世界の代表だと思います。
逆に、道具に何十万円もかかったり、競技を行う設備が簡単に用意できない競技は競争相手が少しは減りますよね。
ニッチジャンルと参入障壁については、最近は上場している企業のビジネスモデルを研究しています。
上場企業は自分たちの財務からビジネスモデルまで全部ネタバラシしなくちゃいけないので、とても勉強になります。逆に言えば、ネタバラシしてもライバルは真似できないような強みがあるのです。
例えば最近、ライフドリンクカンパニーという会社を見つけました。
この会社は、水とお茶と水の炭酸水だけに特化して製造しており、イオンやスーパーのPB商品(プライベートブランド)として販売しています。
水、お茶、炭酸水だけに特化し、ペットボトルの製造から自社で行い、PBブランドのために宣伝費がかからないため、原価を低く抑えることができます。こうなると、水、お茶、炭酸水だけは、ライバルの会社はライフドリンクカンパニーに価格で勝つことはできません。水のペットボトルで一番安いのに、一番粗利があるんですから最強です。
こういった参入障壁を持った会社が上場企業にはたくさんあって、調べるととても面白いです。
私自身の個人開発では、「3ナシ開発」が参入障壁なのですが、適応できる範囲には限りがあるので、さらに競争しない戦略を利用できないか考えたいと思っています。
終わり。