文字数・読了時間・会話比率チェッカーの制作メモ
今回作ったのは、「小説用 文字数カウンター」。文字数・読了時間・会話比率チェッカーです。
名前の通り、ただの文字数カウンターではなく、
- 総文字数
- 空白・改行を除いた文字数
- 読了時間
- 会話比率
- !や?の数
- ひらがな・カタカナ・漢字の比率
までまとめて見られるようにしました。
こういうツールは派手ではありません。
けど、書く人間にとってはかなり実用的です。
私は小説もブログも書くのですが、書いているとただ「何文字あるか」だけでは足りない時があります。特に小説。
この文章、読むのに何分かかるんだろう。
会話が多すぎないか。
逆に地の文が重すぎないか。
漢字が多くて硬くなっていないか。
「!」や「?」が続いて、少しうるさく見えていないか。
こういうのをちゃんと把握したいと思いました。
なので今回は、自分が書く時に欲しいものを、そのまま1個のツールにした感じです。
作るのにかかった時間
今回は、トータルで4時間半くらいだと思います。
ざっくり分けると、こんな感じです。
1. 何を入れるか決める:30分
最初にやったのは、機能の棚卸しです。
「標準的な文字数カウンターとして必要なものは何か」
「そこに何を足すと、このツールならではになるか」
を先に決めました。
ここで最初から盛りすぎると終わらなくなるので、
今回は
- 文字数まわりの基本機能
- 読了時間
- 会話比率
- 感嘆符・疑問符
- 文字種の比率
の5系統に絞りました。
このくらいで十分でしょう。
2. 画面を作る:1時間
次に、入力欄と結果表示のUIを作りました。
こういうツールは、ロジック以前に見た瞬間に何ができるかわかるかが大事です。
なので、
- 上に説明
- 真ん中に本文入力欄
- 下に結果カード
という、かなり素直な形にしています。
小説でもブログでも使えるように、
“文学寄り”にも“SEOツール寄り”にも振りすぎない見た目にしたかったので、そこは少し気を使いました。
AIにコードは書いてもらいました。指示がちゃんと出来ればあっという間です(でもこの指示がけっこう難しかったりする)。
3. 試作品をいじって改善する:1時間半
ここが一番長かったです。
文字数だけならすぐです。
ただ、今回は読了時間や会話比率、文字種比率まで入れたかったので、地味に直しや処理が増えました。
特にやったのはこの辺です。
- 改行や空白をどう扱うか
- 会話文をどこまで会話として数えるか
- ひらがな / カタカナ / 漢字をどう数えるか
- 記号や英数字をどう切り分けるか
数字を出すだけなら難しくないのですが、
どの数字を母数にするかで結果の印象がかなり変わるので、そこは少し慎重に決めました。
4. 目安文と自動コメントを入れる:45分
今回のツールは、数字だけ見せて終わりにはしたくありませんでした。
というのも、
ひらがなが57%です。
会話比率が42%です。
と言われても、それが高いのか低いのか分からないと使いにくいからです。
なので、
- 一般的にはこのくらいが読みやすい
- 多いとこう見えやすい
- 少ないとこう見えやすい
という説明を付けました。
ただ、後で書きますが、ここはかなり迷ったところでもあります。
5. 動作確認と文言調整:45分
最後に、実際にサンプル文や長文を入れてみて、表示の崩れや数値の違和感をチェックしました。
この手のツールは、作るよりも最後の違和感取りが意外と大事です。
特にスマホ表示は油断するとすぐ窮屈になります。
一番迷ったのは、「会話比率をどう数えるか」
今回、一番迷ったのはこれです。
会話比率チェッカーを名乗るなら、当然ここはちゃんとしたい。
でも、実は「会話文を何文字として数えるか」は、そこまで単純ではありません。
例えば、
- 「」の中だけ数えるのか
- 『』も入れるのか
- ダブルクオーテーションも入れるのか
- 括弧の外にある句点や三点リーダはどうするのか
みたいな話が出てきます。
今回は、実用優先で、
「」『』“”” の中を会話文として数える
という形にしました。
完璧ではありません。
でも、小説や会話多めの文章をざっくり見るには十分です。
個人開発って、こういう場面が多いんですよね。
100点を狙うと終わらない。
でも60点では出したくない。
だったら、85点くらいで実用になる線を見つけて出す。
今回は、まさにそこを探っていました。
次に迷ったのは、「どの比率を正解っぽく見せるか」
ひらがな・カタカナ・漢字の割合も、作っていて結構悩みました。
こういう数字って、出すだけなら簡単です。
でも厄介なのは、出した瞬間に“正解”っぽく見えてしまうことです。
例えば「漢字は20〜35%が目安」と書いたら、
それだけで「そこから外れたら悪い文章なのか」と受け取る人が出ます。
でも実際は、そんな単純ではありません。
小説でも、児童向け、ライト文芸、純文学、説明文、実用文で全然違う。
ブログでも、やわらかく書きたい文章と、少し硬めに締めたい文章では違う。
なので今回は、
正解ではなく、一般向けの実務目安
として出すようにしました。
この線引きはかなり大事だったと思います。
個人開発では、「分かりやすさ」と「断定しすぎないこと」のバランスが難しいです。
「!」や「?」の数は、地味だけど効く
感嘆符や疑問符って、書いている時は意外と無意識に増えます。
特に会話文を書いていると、テンポを出したくて増えやすい。
勢いで書いていると「!」が連続したりします。
もちろん、それ自体は悪くありません。
ただ、多すぎると文章の温度が上がりすぎて見えることがあります。
なので、今回は単純な個数だけでなく、
「1000文字あたりで見ると多いのか少ないのか」
まで見られるようにしました。
この機能はかなり地味です。
けど、地味な割に、文章の癖がよく出ます。
こういう「地味だけど効く」機能は、個人開発の小ツールと相性が良いですね。
読了時間は、シンプルだけど入れてよかった
読了時間も、かなり実用的でした。
ブログだと、
「この見出し1本で何分くらいか」
「記事全体で長すぎないか」
が見えます。
小説でも、
「このシーンは読むのにどれくらいか」
「一話として重すぎないか」
の目安になります。
今回は、
- 400字/分
- 600字/分
- 800字/分
の3段階で出すようにしました。
じっくり読む人、普通の人、速めの人、くらいの感覚です。
こういう機能は、派手さはないけど、公開した後にじわじわ使われるタイプだと思っています。
作ってみて思ったこと
今回改めて思ったのは、
AI時代の個人開発は、小さい実用ツールとかなり相性が良い
ということです。
昔なら「わざわざ作るほどでもないかな」と思っていたものでも、今はかなり速く形にできます。
ただし、速くなったのはコーディングだけです。
本当に大事なのは、
- 何を入れるか
- 何を削るか
- どこで止めるか
- どう見せるか
の方です。
つまり、実装速度が上がった分、仕様を決める力がより重要になった感じがあります。
今回も、コードそのものより、
「会話比率をどう数えるか」
「比率の目安をどう書くか」
の方で迷いました。
この迷いどころに、その人の個人開発の癖が出る気がします。
まとめ
今回の「文字数・読了時間・会話比率チェッカー」は、4時間半くらいで作れました。
作業としてはそこまで大規模ではありません。
でも、
- 自分も使う
- すぐ使える
- 文章を書く人にとって分かりやすい
- 数字だけでなく解釈まで返す
という意味では、かなり良い小ツールになったと思っています。
個人開発って、つい大きいものを作りたくなります。
もちろん、それも大事です。
けど一方で、こういう
自分が欲しいものを、小さく、早く、実用まで持っていく
という積み重ねもかなり強いです。
今回のツールは、まさにその練習になりました。
そして多分、この手のツールはまだまだ作れます。
書く人向けのツール群として、次にもつなげていきたいです。

