人生の選択理由って、一言では表せないくらいとても複雑です。
でも振り返ると、私は大学生の頃から一貫して「どんな状況でも、自力で稼いで生きていける能力」を追い求めている部分が強くあるように思います。
その第一歩が、金融機関を中心とした就職活動でした。
面接で「なぜ金融業界に?」と聞かれた時、私はこう答えていました。
「カバン一つ、身一つで生きる力をつけたいからです。たとえアフリカの砂漠に放り出されても、この営業カバンと体さえあれば生きていけると自信を持てる人間になりたいのです」と。
金融機関が扱う商品は、基本的にどこも同じです。だからこそ、商品力に頼らない「真の営業力」が身につくと信じていました。
「それは良いね」と笑って採用してくれた会社に、私は入社を決めました。
そこで「真の営業力とは何か」という答えは今も見つかっていませんが、「売る商品」さえあればどうにかなる、という確かな自信を得ることができました。
次に芽生えたのは、「『企業の看板』と『売る商品』がなくても食えるようになりたい」という想いです。これらが成功の大きな要因であることに、働くなかで気づいたからです。
そのために、会社に勤めながら独学でプログラミングを学び、拙いながらもミニゲームをiOSとAndroidでリリースしました。お世辞にもクオリティが高いとは言えない代物です。
それでも、自分の作ったゲームがアプリストアに並んだ瞬間、私の中に「これはいける」と、まるで電気が走るような確信が生まれました。
その直感に従い、私は会社を退職。1年ほどの準備期間を経て、本格的に個人開発の道を歩み始めました。
そして、個人開発で収益を上げられたという事実は、自分自身で「企業の看板」と「売る商品」を創り出せるようになった何よりの証明です。
すると今度は、プラットフォームへの依存が気になり始めました。AppleやGoogleの作った市場の上でしか、私は戦えないのか、と。
だからこそ、次のステージでは「売る場所」や「売る仕組み」そのものを、自ら創出する力を手に入れたい。それが今の私が立っている場所です。
これをクリアできれば、私がずっと追い求めてきた理想の姿に、また一歩近づけるはず。挑戦する価値は、十二分にあると信じています。