EBITDA有利子負債倍率計算ツール
EBITDA有利子負債倍率の説明
EBITDA有利子負債倍率は、企業の純有利子負債がEBITDA（Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization：利息・税金・減価償却費前利益）に対してどれくらいの比率であるかを示す財務指標です。この指標は、企業が現在の運転資金からどれだけ迅速に有利子負債を返済できるか、つまりその返済能力を評価するために用います。一般的に、この比率が低いほど企業の財務健全性が高いとされ、高い場合は負債返済に対する圧力が大きいことを意味します。
計算式
EBITDA有利子負債倍率の計算式は以下の通りです。
$ \text{EBITDA有利子負債倍率 (倍)} = \frac{有利子負債 – 現金及び預金}{営業利益 + 減価償却費} $
計算例
例として、ある企業の情報が以下のように与えられているとします。
- 有利子負債：12,000万円
- 現金及び預金：2,000万円
- 営業利益：4,000万円
- 減価償却費：1,000万円
この企業のEBITDA有利子負債倍率は次のように計算できます。
まず、純有利子負債を計算します。
$ \text{純有利子負債} = 12,000万円 – 2,000万円 = 10,000万円 $
次に、EBITDAを計算します。
$ \text{EBITDA} = 4,000万円 + 1,000万円 = 5,000万円 $
最後に、EBITDA有利子負債倍率を計算します。
$ \text{EBITDA有利子負債倍率} = \frac{10,000万円}{5,000万円} = 2.0倍 $
この計算結果は、企業がEBITDAの2倍の純有利子負債を持っていることを示しています。つまり、この企業は現在の営業活動から得られる利益と減価償却費を加えた額の2倍の期間で、有利子負債を返済できる状況にあると解釈できます。
重要性
EBITDA有利子負債倍率は、特に負債の多い企業や成長投資を積極的に行っている企業において重要な指標となります。投資家や貸し手は、この比率を用いて企業の返済能力や財務リスクを評価します。比率が高過ぎる場合、追加の資金調達が困難になる可能性があるため、適切な財務戦略の立案が求められます。
