成瀬は天下を取りにいく|宮島未奈【書評】

読書
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『成瀬は天下を取りにいく』の書評です。

成瀬の我が道を行くが気持ちいい

本書は2024年本屋大賞受賞作で、とても話題だったので読んでみました。

ストーリーは、成績優秀だけど周囲の目を全く気にしない成瀬あかりが、我が道を突き進む過程で、周囲を巻き込むドタバタ劇です。

彼女が普通じゃないと端的にわかるのは、彼女は200歳まで生きることが目標で、そのためにリスク管理をしたり様々な努力をしています。

また、お笑いの大会「M-1」に出場したり、いきなり髪型を坊主にしたり、普通の女子高生がやらないことにどんどん挑戦します。その実直な姿に感動します。

物語の系統としては、SAVE THE CATの法則による分類だと『フォレスト・ガンプ』や、『デンジャラス・ビューティー』などの「バカの勝利」と呼ばれるジャンルだと思いました。

成瀬は成績優秀ですが、自分の好奇心と正義心に正直で、周囲から浮いています。その人間性に惹かれた何人かが彼女の行動に左右されて、物語が進んでいきます。

最後には、周囲の人間はもちろん、成瀬自身も人間的に成長し、大円団という話です。

この「バカの勝利」のストーリーって、わかりやすいし主人公が物事の核心をついた時にスカッとして気持ちいいんですよね。

私は物語はシンプルでハッピーエンドの作品が好きなので、好みのストーリーでした。

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