初めて小説10万文字を書いた感想
今の私の個人開発は、小説分野で何かできないか探っています。
それが小説投稿サイトなのか、出版社のようなものなのか、面白い小説紹介サイトなのか、どんな形になるかはまだ決まっていませんが「まずは自分が小説を書いてみないと始まらないな」と思い、とりあえず自分で小説を書くことにしました。
小説の書き方について調べていくと、小説を書く場合、まずは10万文字の作品を書き上げることが一つの目標になる場合が多いことがわかりました。
これは、新人賞の応募条件が10万文字であったり、一般的な商業用の小説1冊の文字数が10万文字だからだそうです。
要するに、小説を作品として出すには、まずはどんな出来であれ10万文字を書くことが必要だとわかりました。
そこで今回、実際に10万文字を書いてみました。
その感想を備忘録として残しておきます。
*ほぼ自分用の記事です。完成した作品はどこにも載せていないので、そこは期待しないでください。
最初にしたこと
小説を書く前に、有名作家たちが、どうやって小説を書いているかを知るため、小説家が書いた小説の書き方の本を読んでイメージを掴みました。
参考にした本は
- 職業としての小説家 – 村上春樹
- 書くことについて – スティーブン・キング
- これさえ知っておけば、小説は簡単に書けます。 – 中村航
- 小説家になって億を稼ごう – 松岡圭祐
共通している内容もあるにはありましたが、実際は各作家ごと言ってることが結構バラバラでした。
自分でベストのやり方を模索する必要があると感じました。
とりあえず書いてみる
事前にプロットを決めるのか?でさえも、作家によって異なります。
ですから、もういきなり小説を書き出してみました。
その中で、たった一つだけルールを決めました。
- 書き出したら、完成させるまで、絶対に毎日書く
これだけは守ると決めました。
これは、村上春樹さんの執筆方法を参考にしました。
以下は、書き出してから完成までの経過です。
第1週
8月19日:606語
8月20日:946語
8月21日:818語
8月22日:1217語
8月23日:1830語
8月24日:928語
8月25日:861語
1週間合計:7206語
最初は書く癖をつけることを第一に考えて、1日1000文字以下のペースに設定しました。
正直、このくらいだと全く苦労なく書けました。ですが、そこで調子に乗らず、「少し物足りないな」くらいの感覚になるように調整しました。
第2週
8月26日:2226語
8月27日:0語
8月28日:3150語
8月29日:2132語
8月30日1831語
8月31日:2221語
9月1日: 2046語
1週間合計:13600語
執筆から第二周目からは、2000文字前後を目標にしました。実はこの週に、毎日絶対書くと言うルールを破ってしまいました。全く書けなかった日は、色々トラブルが起こってどうしても書く時間が捻出できず、執筆を断念しました。ただし、自分の頭の中で少し文章を考えたので、翌日1,000文字プラスして書けたので良しとしました。
第3週
9月2日:4126語
9月3日:2878語
9月4日:1810語
9月5日:2567語
9月6日:3708語
9月7日:2053語
9月8日:2305語
1週間合計:19447語
この辺が一番書きやすかった感じでした。ペースもなかなか良い感じ。
第4週
9月9日:2172語
9月10日:2012語
9月11日:2136語
9月12日:2628語
9月13日:2120語
9月14日:2202語
9月15日:2259語
1週間合計:15,529語
このあたりで、「自分の今の実力だと、無理のない執筆ペースが2000文字前後のようだ」と気づき、無理に1日の文字数を伸ばすことをやめました。
それよりは書き切ることに全力でフォーカスを当てるようにしました。
第5週
9月16日:2155語
9月17日:2101語
9月18日:1967語
9月19日:2096語
9月20日:2205語
9月21日:1927語
9月22日:2162語
1週間合計:14613語
5万文字を超えたこの辺りから、急に執筆がしんどくなり始めました。
長距離走で言うと、ゴールまでまだ半分くらい残ってるのに、既にバテバテでもうほぼ歩いている感じですね。
自分の今の執筆体力の限界は5万文字くらいなのだろうとわかりました。
それでも何とか毎日2000文字前後をキープするように意識していました。
第6週
9月23日:2116語
9月24日:2148語
9月25日:2443語
9月26日:1938語
9月27日:1990語
9月28日:2014語
9月29日:2027語
この辺りは、執筆時間が異様に長くなり出しました。
脳が悲鳴をあげていました。マラソンなら、もう這ってるレベルです。
第7週
9月30日:2022語
10月1日:2040語
10月2日:1976語
10月3日:1878語
10月4日:2067語
10月5日:2009語
10月6日:1172語
終わりが見えてきて、ホッとしてきた感じです。
それでも執筆スピードは遅くなる一方。この頃には、朝一で書き出して、他の仕事して、途中で休んで、時間作ってまた書いて、それで夜にやっと終わるみたいな有様でした。
第8週
10月7日:2011語
合計:100056語
8週間目の初日にとうとう完成しました。約二ヶ月、ほぼ毎日休まずに執筆して何とか書き終えたと言う感じでした。
本当は、ここから推敲をどんどんして、作品を磨くという作業がありますが、今回は10万文字を書き切ることを目標にしていたので、目標達成と言うことにしました。
自分の限界がわかった
10万文字を書いたことで、現在の能力値の限界が見えたことが大きかったです。
作品の面白さは別にして、自分の現在の物理的な執筆の能力値は
- 執筆スピード:2,000文字 / 日
- 執筆体力:50,000文字
だとわかりました。
これを
- 執筆スピード:4,000文字 / 日
- 執筆体力:100,000文字
まで引き上げるのが当面の目標です。
そして、この能力値を上げるために一番必要なトレーニングは、おそらく走り込みだと思います。
走り込みは、物理的な走り込みです。
これは村上春樹さんが、小説のために毎日1時間走っていると言うことが書かれていて、最初は「ランニングと小説にどんな関係があるの?」と意味がよく分からなかったんですが、書いている途中で「そう言うことか」と納得しました。
毎日執筆して10万文字を書き切るのには、とにかく体力がいるのです。
自分には走るスピードと長距離を走る切る体力(書き切る体力)が足りないと実感しました。
あともう一つは、執筆前に、物語のプロットをある程度作ることです。
今回、何も考えずにいきなり書き出したので、収拾がつかないようなカオスな作品になってしまいしたし、後半を書くのが何よりキツかった…。もしプロットがあれば、本当に役に立とうが立たまいが、そこまで作品が瓦解せずに、さらに後半でも息継ぎができる気がしました。
この反省を、次に活かしたいと思います。
まとめ
自分は、とにかくまずは何でもやってみるがモットーなので、今回は強引に10万文字を書き上げました。大変ながら、やってみて良かったと思います。
次では、人にお見せできるレベルに作品に仕上げて、どこかに発表しようと思います。
終わり。