ST倍率とは
ST倍率は、S&P500種平均(米国の代表的な株価指数)とTOPIX(東京証券取引所株価指数)の比率を示す指標です。この倍率を通じて、米国株式市場と日本株式市場の相対的なパフォーマンスを比較することができます。具体的には、S&P500種平均をTOPIXで割ることによって算出されます。
計算式
ST倍率の計算式は非常にシンプルです。
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\text{ST倍率} = \frac{\text{S&P500種平均の指数値}}{\text{TOPIXの指数値}}
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計算例
例えば、ある時点でS&P500種平均が4,000ポイント、TOPIXが2,000ポイントだった場合、ST倍率は次のように計算されます。
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\text{ST倍率} = \frac{4000}{2000} = 2
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この場合、ST倍率は2となり、これはS&P500種平均がTOPIXの2倍のパフォーマンスを示していることを意味します。
解説
ST倍率が高いほど、日本株が米国株に対して出遅れていることを示します。逆に、ST倍率が低下すると、日本株が相対的に良いパフォーマンスを発揮している、あるいは米国株が相対的に弱いパフォーマンスを示していることを意味します。この指標は、グローバルな投資戦略を立てる際に、米国株式市場と日本株式市場の間の相対的な強さを測るために有用です。
投資家はこの倍率を利用して、どの市場がより魅力的な投資先であるかを判断するための参考情報とすることができます。また、市場のトレンドが変わるタイミングを捉えるための一つの指標としても使用されることがあります。ただし、ST倍率だけで投資判断を下すのではなく、他の経済指標や市場の状況、そして個別企業の業績なども総合的に考慮することが重要です。