以前、AIを利用した詐欺が今後爆発的に増えるだろうと記事に書きました。
この時には「もう対策は無理じゃね?」と書いたんですが、「もしかしたらこれが今後の詐欺の対策の最前線なのでは?」と1つ思いついたのでブログに残しておきます。
エッジAIとは
それが、エッジAIと呼ばれる技術分野です。
エッジAIは、AIを手元のデバイスで実行する技術です。わかりやすく言えば、私たちのスマホやパソコンだけでAI処理が完結できるということです。
OpenAIやGoogleのGeminiなど現在の一般的なAI処理は、クラウドにデータを送信して処理してもらい、その結果が端末に送られる仕組みです。
一方、エッジAIはクラウドにデータを送信することなくリアルタイムで分析や判断が行えます。
情報の保持性とデータ処理に対するコストが低くなる
エッジAIは今後一つのテーマになると言われています。
理由はいくつかありますが代表的なものは
- クラウドにデータを送らないので情報の機密性が保てる。企業にはクラウドに送れない情報だらけなので、端末や自社のサーバーだけで処理できるAIのニーズがとんでもなく高い。
- サーバーでの処理でなく、端末での処理になるので、コストが抑えることができる。現在のAIサービスは1回使うと結構な額になる。
要するに、現在のAIは、パソコンに例えるなら、マイクロソフトやAppleが登場する前のような個性がないプレーンで高額な状態であり、今後はそれぞれの用途(デバイスや使うシチュエーション)に合わせて、低価格になってAIは発展していくということでしょう。
エッジAI搭載の端末で詐欺防止
さて、本題ですが、もしこのエッジAIが固定電話だったりスマホに搭載されれば、詐欺の防止にかなり役立つのではないか?と思ったのです。
オレオレ詐欺の電話なら、AIで怪しい番号を判別したり、普段の電話がくる時間だったり、相手の声などから詐欺師である確率を予測したり、不審な場合は子供に連絡がいくなどの対策ができるのではないでしょうか?
また、スマホで変なURLを開いてしまった時には警告が出たり、振り込め詐欺のSMSメッセージやメールなどをブロックするなどです。
今も似たような技術はありますが、全然レベルが低いので頼れません。それが、現在のChatGPTのような賢さで守ってくれれば、かなりの詐欺を防ぐことができるのではないでしょうか。
ということで、「詐欺AIにはセキュリティAIを」の未来が来るかもしれないと思った話でした。